『 In This House ~最後の夜、最初の朝~ 』@シアターイースト
オフ・ブロードウェイで好評を博したらしいミュージカル、
『 In This House ~最後の夜、最初の朝~ 』の初日を観た。
掛っている小屋は、池袋にある「シアターイースト」。
まさに「オフ・ブロードウェイ・サイズ」の劇場なので、
これがきっと最適な環境での上演と云うことだろう。
いつものように、詳しいことは公式で。
華やか、煌びやかな作品では無いものの、
「ミュージカル作品こそ、大切なのは物語!」を再認識できるし、
その上もちろんメロディーの美しさにも魅了され、
適度に散らされたユーモアにリラックスもできる。
これは、とてもバランスのいい素敵な作品だ。
もし観に行けるのなら、15日までの上演なので、
迷わず劇場に向かってほしい。
上演時間は休憩なしの90分。
そうそう・・・公式ページにも大きく書かれているが、
この舞台には「字幕」が読める席がある。
日本語の字幕もあるし、英語での字幕もあるそうだ。
なかなか面白い工夫だと思う。
また、
「学生にほんものの舞台を観てもらう機会」
を提供する【カルチケ】という仕組みもあるので、
学生諸君は、この取り組みにも注目してほしい。
タイトルが面白いと思っていたし、
観終わると、そのタイトルに「なるほど」と思う。
『 In This Home 』ではなくて『 In This House 』なのだ。
Homeが表すのは「関係」だろうけど、
Houseが表すのは「場」にすぎない。
これは、家という「場」を軸にして展開される、
愛する人との「関係」に抱く思いが異なる4人の物語だ。
と、書くと、難しい気配がするけれど、
舞台を観ていると、
4人それぞれの言動に対して「そうだね」と思うし、
その思いを乗せるメロディーも熱く胸に迫る。
登場した俳優たちも見事だし、
どの曲にもそれぞれの思いが充分に乗っていて美しい。
特に岸祐二くんが最後に歌い上げる曲「壁」は、
ミュージカル・スタンダードになれるほどの名曲だと思うし、
その声、姿も含めて、比類ない名場面だ。
大好きな『Before After』もそうだけど、
こうした少人数のミュージカルが、
何度も何度も再演されていってほしいと切に願うばかりだ。
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