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2018年2月17日 (土)

『BEFORE AFTER』 @ 中目黒キンケロ・シアター

2014年の初演から魅了されている『BEFORE AFTER』。
今回で9回目の再演となる。
観る者(みかん星人)の経年劣化による印象の変化ばかりでなく、
演じる俳優(の組合せ)によっても大きく変わる作品なので、
再演の度についつい行ってしまう。

そも短期間にこれほど再演される作品は珍しい。
各再演での上演回数が短いとは言うものの、
いつも客席が満席なのも、この作品の魅力の表れだ。

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この『BEFORE AFTER』に、
演劇集団キャラメルボックス多田直人くんが登場した。

キャラメルボックスはミュージカルを上演する劇団ではないし、
多田くんも「ミュージカル童貞」とつぶやいている。

とはいえ、キャラメルボックスの作品は、
役者が歌いはしないものの音楽をふんだんに使っていて、
「ミュージカル的な舞台」になる事が多い。
それに、
多田くんは10年ぐらい前「ペリグリーズ」というデュオでCDも出して、
キャラメルボックスの舞台の中で歌ったこともあった。

また、キャラメルボックスがこの5月に掛けるのは、
多田くん主演の『無伴奏ソナタ』という大傑作なのだけど、
これはある意味で「ミュージカルの原点」とも言える作品で、
その魅力の鍵を握っていたのも多田くんだった。

とはいえ・・・16曲の、大変に繊細に作られたミュージカルを、
最後まで存分に楽しむことができるのか・・・・
少々、というか考えれば考える程に不安が募ったのだけど(笑)
ともかく、多田くんのミュージカル・デビューに立ち会った。

物語は、多田くん演じる「BEN」の歌から始まる。

舞台が徐々に明るくなり、多田くんの姿が浮かび上がる。
その立ち姿、視線、そして仕草は、
まるでストレート・プレイが始まるようだった。

そして、彼が歌い始めたその瞬間、
突風を受けたように「あ、そうだった・・・」と思った。

余りにも当たり前なのだが・・・・
ミュージカルも「演劇」なんだ・・・と再認識した。
とりたてて意識してなかったが、なんとはなしに、
「ミュージカルは歌を聴くための舞台」と思い込んでいたようだ。

多田くんは、
「まず、いつもの演劇として成立させたい」
という気持ちがあって、
「ミュージカルは、これを基礎にした演技の上にある」
と考えて、舞台の上に立っていた。

観劇後に、彼のこのつぶやきを読んで、やはり!と大いに納得した。

なにしろ多田くんが演じるBENは、いつもより手数が多い(笑)
これまでのBEN達も、ひとりひとり個性的ではあったけれど、
多田くんほどに「芝居が細かいBEN」はいなかった。

その「芝居が細かいBEN」が、
この作品にとって良いのかどうかは分からないけど(^^ゞ
(『BEFORE AFTER』はなかなか繊細な作品で、
 歌詞・台詞・メロディーのどれも聴き逃せない精密な舞台だ)

この作品を見慣れた観客にとっては、
「BENなら、うん、そこはそうするよね!」と思うだろうし、
それは演劇としてとても楽しいし、ぜひとも望みたいところだ。

多田くんがまた『BEFORE AFTER』に戻ってくれるのを期待したい。
そして、もっとミュージカルに出て、「なるほど!」と言わせてほしい。

 

今回、鑑賞中に、
「彼の『スリル・ミー』が観てみたい!」と何度か思った。
同じ二人芝居だし、音楽はシンプルだけど饒舌だし、
『スリル・ミー』こそ「次のミュージカル」として考えてほしい!。

あと、、、
5月に来る『無伴奏ソナタ』が、更に楽しみになった。
これは「舞台演劇」でしか経験できない構造をしていて、
その中で見事に昇華した「役者・多田直人」を、
一気に好きになってしまった作品だ。
ぜひとも、また、みかん星人に騙されて、観に行ってほしい。

 

ともあれ、
次は10回目の再演となる『BEFORE AFTER』も楽しみにしていよう。

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