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2017年9月 8日 (金)

『ファインディング・ネバーランド』 @ シアターオーブ

東京渋谷にある「東急シアターオーブ」で上演中の、
『ファインディング・ネバーランド』を観て来た。

いつものように詳しいことはこちらで。

N1

2015年3月にブロードウェイで開幕し、
17ヶ月のロングランの後、アメリカでツアーをして、
そして、とうとう、日本にもやってきた。

たぶん、みかん星人がこれまで手にしたチケットで、
最も先日付のチケットだったと思うが、
この舞台の初日チケットを2016年の暮れには手にしていた(笑)

それほどまでに期待していたこの作品は、
それほどまでに募らせていた思いをはるかに凌いで、
かつてないほどの「歓び」を与えてくれた。

その「歓び」の正体(のようなもの)は後で書くとして、
ともかくこのパフォーマンスを観てもらいたい。

これは、2015年のトニー賞授賞式でのパフォーマンス。
このパフォーマンスの実物が、いま、渋谷で観られる。

日本で「ピーター・パン」といえばディズニーのイメージが強いけど、
もちろんこの作品の中で上演されるのがオリジナル。
アニメ映画に登場するエピソードの「原点」も出てきたりするし、
フック船長は「見事なヴィラン」なんて言われて、それも面白い。

 

なんにしても、こんな機会を逃してはならない。
少なくとも「ミュージカルが好き」と口にしたことのある人は、
この舞台を見逃しては、まさに名折れだろう。

9月24日まで上演しているので、
またしてもみかん星人に騙されて、ともかく駆けつけて、
ネバーランドに行く前にハートランドを飲んで、
劇場という夢の世界で遊んでもらいたい!

N3

では、以下は観た人限定で、その魅力に関して書いてみたい。

そもそも、海賊の象徴・ジョニーデップと、
そもそも、海に強いケイトウィンスレットが主演の映画『ネバーランド』が原点。

だから・・・という訳ではないが(笑)
映画のために練られただけあって、物語はとても良くできている。

映画のプロデューサーがミュージカル化を目論んで、
舞台演出家・ダイアンパウルスに話を持ち込んだ。
この辺りの事はプログラムにも書いてあるが、
なかなか素晴らしい記事なので読んで頂きたい。

ともかく、演出のパウルスは、この素晴らしい物語をもった作品を、
「劇場への愛を綴ったラブレター」と読み解いて、
舞台芸術が持つ可能性を最大限に発揮させる作品へと昇華させた。

まずは、その演出の見事さに魅了される。
上に貼った『Stronger』のダイナミックな場面ももちろんだけど、
「光と影」をロマンチックに使ったり、
子どものようにはしゃぐ役者の姿で「芝居」の本質を突きつけたり、
時と障害をスリリングに描き出したりと、
舞台だからこそ成しえる演出が生み出す「歓び」に溢れている。

N2_2

 

その演出、というか物語を支えている音楽も実に見事だ。
総ての場面において「これ以上なく相応しい音楽」を生み出したのは、
これがミュージカル初挑戦のゲイリーバーロウ。
彼は"TakeThat"の中心人物で、
「ビートルズ以来最も成功したポップグループ」を生み出した奴。

その音楽は、呆れるほどに見事で、
今まで聞いてきた「ミュージカル音楽」が陳腐に思えるほどだ。
場面が伝えようとする希望・愉しみ・不安・苛立ち・絶望そして決意が、
メロディーとして描き出されていて、驚くばかり。
しかも、当たり前なんだけど、上の『Stronger』もそうであるように、
このミュージカルでは音楽が物語を進行する!

観劇後は、ぜひともサントラ盤で確認してもらいたい。

 

映画になるほどの見事な【物語】。
それを「舞台への愛」として昇華させた【演出】。
物語と演出をメロディーへと結実させた【音楽】。
こうして育まれた見事な「夢」は、
【俳優】の力によって、的確に舞台に実現されている。

来日版なので、俳優はそこそこの実力かな・・・と侮るなかれ(笑)
登場する俳優は誰もが素晴らしく、どこにも穴が無い(*^^)
特にプロデューサー役とおばあ様には参った。

もちろん子どもたちも良い。
日本でも、この夏は5人の少年が赤坂で活躍していて、
それも個性と実力に溢れていて楽しく嬉しいばかりなのだけど、
はるばる日本にやってきてくれたデイビス家の兄弟たちは、
そのバランスの見事さと自由さも含めて、最高に可愛い。

N4

 

「ピーター・パン」の物語が持っている魅力、、、
「子どもでいることの面白さ」や、
「大人になる事の不安・悲しさ・辛さ」といった思い。、
けれど、
「朝起きるたびに大人になってしまう」現実と、
「大人だからこそできること、すべきこと」の自覚。

こうした誰もが経験することを、
舞台の上で美しく、優しく、感じ取らせてくれる、
とても愛しい、本当の意味で大人のためのミュージカルだ。

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コメント

あ、、、日本版の上演があるそうですが、
たぶん、きっと、絶対に、ものすごく、がっかりさせられると思います。
や、がっかりします❗

なので、この機会を逃さないでね(笑)

投稿: みかん星人 | 2017年9月17日 (日) 午前 12時19分

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