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2017年2月 1日 (水)

『LA LA LAND』

2月24日から公開されるミュージカル映画、
LA LA LAND(ラ・ラ・ランド)』を観て来た。
詳しいことは、いつものように、公式ページで。

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「LA」は「ロサンゼルス」の事。
エンターテインメントの街・ロサンゼルスで、
俳優を目指している女性と、
「死にかけているJAZZ」を守ろうとする男の物語。

「LA LA LAND」というタイトルは、
「夢をみつづけている人たち」と、
「夢を生み出す街」を舞台にした夢物語、、、といった意味合いだ。

その「夢の街ロサンゼルス」では大評判のようで、
今年のアカデミー賞では、歴代最多タイの14部門でノミネート。
中でも「主題歌賞」では2曲がノミネートされている。

 

最初に「ミュージカル映画」と書いたが、
例えば『ジャージーボーイズ』のように、「舞台を映画化した」のではなく、
例えば『ウェディング・シンガー』のように、「既成曲を使った」のでもなく、
総てが映画オリジナルである、、、というミュージカル映画は、
ディズニーの作品を除くと(笑)かなり久しぶりだろう。

そもそも「ミュージカル映画」の文法が時代遅れになっている。
派手な色の服をテクニカラーで映して、
突然歌いだしたり踊りだしたりするそのリアリティーは、
「はるか昔の宇宙での冒険譚」のリアリティーに敵わないのだ(笑)

で、この映画、というかチャゼル監督は、それを逆手に取っている。
そこもまた実に面白いんだけど、、、その辺りからは続きの中で。。。

ともかく、とてもとても大人に向けた映画なので、
ミュージカルが苦手な人も、ぜひ!

この映画でも(ちゃんと)街中で突然踊りだすんだけど、
その前に「踊るための靴に履きかえる」という場面があって、
「突然踊りだすなんて、やっぱり可笑しいよね」
みたいな感じが演出されている。

或は、
「いま画面では歌ってますけど、それは頭の中でだけですよ」
というニュアンスの場面もあって、
「突然歌いだすのは、その人の頭の中の事だよね」
という場面も用意されている。

こうして、あえて「ミュージカル映画」の文法を使って、
「夢みる人々」に似合ったリアリティーを描いている。

 

チャゼル監督が、こうして「ミュージカル映画」を作った理由の一つは、
大ヒットした前作『セッション(Whiplash)』にもあると思う。
『セッション』も音楽を扱った映画ではあったが、
ヒリヒリするような場面の連続で、音楽を「楽しい」とは描かなかった。

今回の『LA LA LAND』では、
音楽は楽しく、美しく、人の心を動かす力を持つ芸術として描かれ、
音楽を愛している監督らしい作品になった。

Lala1

おせっかいな当ブログらしく、
『LA LA LAND』を観る前に観ておきたい映画・・・を挙げておく(笑)

まずは、意外な方向で『カサブランカ』と『理由なき反抗』かな。
映画の中に「カサブランカで使った窓」というのが出てくるし、
後者の舞台でもあるグリフィス天文台も重要な場所として描かれる。

ミュージカル映画としては、アステアの『バンド・ワゴン』。
ジーンケリーの『巴里のアメリカ人』と『雨に唄えば』は是非に。

そして、フランスのミュージカル映画の大傑作、
『シェルブールの雨傘』と『ロシュフォールの恋人たち』も挙げておく。

 

何度も言うが、ともかく観てほしい映画だ。

「ボーイ・ミーツ・ガール」ミュージカルの面白さだけでなく、
物語の(意外な)深さも、とても大きな魅力になっている。

あのチャゼル監督らしい、
観終わった後にちゃんと心に残る最高にすばらしい映画だ。

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