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2017年1月27日 (金)

『ルパン三世 カリオストロの城』 by MX4D

1979年の映画、
『ルパン三世 カリオストロの城』をMX4Dで観て来た。

L3

もちろん、38年前の公開当時にも観ている。

公開当初はそれほど人気が無く、新宿の映画館はかなり空いていた。
あまりにも面白かったので、
吉祥寺の映画館に落ちてきたときにもう一度観に行ったら、
そこはとても混んでいて驚いた記憶がある。

ので、今回がスクリーンで観る3度目。

この映画に関して改めて書こうとは思わないので(笑)
とりあえず「MX4Dでどうだったか」を続きの中に書こうと思う。

とりあえず、予告編など・・・

「MX4D」は『シン・ゴジラ』、『ローグ・ワン』に続いて3度目。
実は映画館によってMX4Dの仕掛けが微妙に違っていて、
『ローグ・ワン』を観た映画館が一番面白かった(笑)

で、この「カリオストロの城」がMX4Dになると、
宮崎監督が意識したという「上下の動き」が印象に残る。
つまり「落ちる」(或は「衝突する」)のを一緒に体験できる。

他にも、落とし穴から吹き上がってくる煙が再現されたり、
次元が放つ対戦車ライフルの閃光があったり、
偽札が舞う風や、ドイツ製の爆風(笑)を感じる。

とはいえ、
それがこの映画に「何か」を加えているかと言うと・・・難しい。

『シン・ゴジラ』はMX4Dの面目躍如という感があったし、
『ローグ・ワン』では宙を飛ぶ快感と醍醐味を感じた。
が、
「カリオストロの城」では殆どMX4Dの意義を感じなかった。

それはたぶん、これが「アニメ映画」だからだと思う。
つまり、スクリーンにある「落下」も「衝突」も「風」も、
全て「絵」が表現し、完結している。
なのでMX4Dが、まさに蛇足になってしまう(笑)

実写(とは言え、今では殆どCGだけど)映画の場合は、
現実の構図を歪めるわけにはいかないから、
座席の動きが生み出す加速度や、吹き付ける風が、
映画に立体的な疑似体験を付加できるのだ。

改めて「アニメ映画」が持つ可能性の高さを感じる経験だった。

そういえば、もう一昨年の事になるが、
「三鷹の森ジブリ美術館」で「幽霊塔へようこそ展」があった。
その展覧会でほとんど「呆れた」のが、
宮崎監督がこの城に関して抱いていたイマジネーションの細かさだった。

その、長年抱き続けた思いを込めて、
宮崎監督が初めて挑んだ長編『ルパン三世 カリオストロの城』には、
後の宮崎作品が持っている「身体感覚」の原点が盛り込まれていたのを、
MX4Dという仕組みで改めて思い知った。

ともあれ、
この100分の傑作映画を大スクリーンで観られる機会を見逃す手はない!

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