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2014年11月17日 (月)

『美女と野獣』

この初冬に最も期待していた映画『美女と野獣』を観てきた。

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「ディズニー何するものぞ」とばかりに、
小国の乱立で城がたくさん残っているフランスとドイツが協力し、
ほとんど原作(ボーモン夫人版)に沿って制作した映画。

だから、父親は発明家ではなくて海運王だし、
ベルは一人娘ではなく、厄介な2人の姉と、頼りない3人の兄が居る。

もちん、映画は全編フランス語で、突然歌いだしたり踊りだしもしない(笑)

絢爛豪華な衣装をまとい、
野獣のメイクは「アフレコ」なので、ヴァンサンさまは被り物もしない。

だから、
見事にディズニーの匂いがしない『美女と野獣』、、、のハズだった。

でも、全編に漂うのはディズニーの匂いだったり、
時にはジブリの気配までする、実に微笑ましい映画になっていた。

冒頭から凄い、、、父親が所有する商船の名前が「マーメイド」で、
それを紹介するためのスペクタクルな画が、
まさに『リトル・マーメイド』の冒頭のシークエンスそのものになっている。
もちろんベルの二人の姉は、シンデレラの2人の姉とそっくりだ。

この映画で「ガストン」的な役どころのペルデュカスくんは、
顔に大きな傷「スカー」があって、
酒場では錫製のビアマグをぶつけ合って乾杯する。
またそのガールフレンド・アストリッドは、
まるでジプシーのようにカード占いが上手いときている(笑)

薔薇に封印された城にはロボット兵が居そうなのはともかくも、
過去を写す鏡は、まるでニューヨークのマンホールに通じているよう。
城には101匹ほども居そうな不思議な生き物が棲んでいて、
それはまるでジャンバが作った試作品626号のようにすばしっこい。
なにより、彼らが用意した人形は、まさにスクランプだ。

物語で最も重要な存在は「バンビ」そのものだし、
その神秘の力は、まるで金色に輝く髪のように描かれる。

ほかにもたくさんのオマージュが織り込まれている。
ディズニー・ファンの人は、ぜひとも発掘して、教えてもらいたい。

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ただし、物語の最も核になる部分は、
ディズニーのそれよりももっと深くて重く普遍的だ。

そもそも、ディズニーが選んだ「王子の罪」は、
少年というか「男の子」にとっては、少々気の毒で、
「その機会に学んでくれれば良いでしょうに」と思える罪だ。

ところが、さすがはフランス映画、、、
大の男が犯す罪の重さが強烈で、そしてまた普遍的。

その「男の愚かさ」も含めて「愛してもらう」事が叶った時、
男はようやく「本来の自分」になることができる。

この映画のラストは、そのことを明確に表現していて、上手い。

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しかし、途中のとある場面で、一瞬、
「あ、これ、福井くんで撮ったら、さぞかし綺麗だろうなあ・・・」
と思ってしまったのは、永遠に叶わぬ夢か(笑)

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