『グレース・オブ・モナコ』
10月18日から公開される『グレース・オブ・モナコ』を観てきた。
いつものように、詳しいことは公式で。
それにしても、相変わらず余計な邦題をつけるものだと思う。
予告編はなかなかよくできているし、
これを観ておくと予習ができるので、お勧めしたい。
物語は、大まかには史実を背景にしていて、
登場人物も、概ね、史実通りの行動をしている。
なので、とある歴史の瞬間をとらえた映画として面白い。
しかも、そこにはスパイ映画のような側面もあるし、
もちろん政治駆け引きの緊張感も巧く描かれている。
さらには、
グレースレリー様が「モナコ公妃」へと変身する様子は美しいし、
「女性アーティスト」がどういう存在なのか、とか、
「女性」が社会とどう関わるのか、という女性映画の側面もある。
ともかく、よくできた映画だ。。。だけど・・・
だけど・・・
ニコールキッドマンくんは、
どーしたって、わが麗しのグレースケリー様にはみえない。。。。
「似ても似つかない」とは言わないし、
仕草も、立ち姿も、とある瞬間には「あら、本人?」と(笑)
ときどき思うんだけど、、、でも、残念だけど、違う。
公式ページには、こんな写真があるんだけど、
ね。。。違う処が目立っちゃっているよね(笑)
もう一点、映画に「世界で最も美しく華麗なソプラノ」と称された、
マリアカラス嬢が登場してくる。
彼女は、この映画に登場する頃には絶頂期を過ぎていて、
ギリシャの海運王・オナシスと一緒に過ごしていた。
クライマックスで披露するのがこの曲。
イタリアの作曲家・プッチーニくんが書いた、
喜劇オペラ『ジャンニ・スキッキ』の中の有名なアリア。
あの場で、実際にこの曲を歌ったのかどうかは知らないけど(笑)
歌詞が「死ぬほど好きなの!」という内容で、
(そも『ジャンニ・スキッキ』は財産争いを描いた喜劇だし)
有名な曲を、有名な歌手で、巧い事使ったな、、、と感心した。
ともかく、衣装だけでも観る価値はあるし、
本物のモナコ公国がこの映画に抗議しているという事も含めて、
観て損のない、面白い映画だと思う。
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