『Cross Road~二つの旅が出会う時』 千穐楽
ちょっとみかん星人も書きます。
その昔、ALWさんが、当時のそれはそれは美しい夫人とともに、
「ミュージカルの名曲集」を作ろうとしたのだけど、
結果としてそのアルバムは世に出なかった。
理由は、けっこうに芸術的で、曰く、
「どんなに名曲でも、ミュージカルの曲は、一曲だけ取り出すと魅力を失う」
という理由だったそうだ。
みかん星人も、かねがね同じように感じていて、
だから某劇団の寄せ集めミュージカルは、好きになれない。
「中途半端にそれを聴いたら、全部聴きたくなる・・・」から、
不満ばかりが残るので、行きたくない。
この『Cross Road~二つの旅が出会う時』も、スタイルは同じ。
ただ、魅力あふれる二人の中年男声ボーカリストが、
「ミュージカル」という枠に縛られずに、面白おかしいトークとともに、
彼らの魅力を「見聞き」させてくれるという部分が一番の「うり」なので、
「中途半端な寄せ集め」にならないところが面白かった。
それと、選曲を4つほどの作品からに絞って、
曲たちの繋ぎ方が巧妙だったのも好かった。
さて、こうして二人の中年ボーカリストの歌を聴いていると、
「持ち歌」というのが、どれほど特別なのかも再確認する。
一つ一つの単語が咀嚼されていて、
ただの「歌詞」ではなくて「思い・情」として届いてくる。
お気楽に選んだ(と感じてしまうポップナンバーとは雲泥の差。
思うに、ミュージカルに魅了されるというのは、
こうして「歌詞・言葉」にメロディーと「情」が乗ることで、
物語がとても濃密に表現されることが嬉しいんだなあ。
この『Cross Road』は、
大阪・名古屋・北九州へと行くので、
お近くの方は、ちょっと期待して、ふるって臨んでください。
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