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2014年1月18日 (土)

『ブリング・リング』

ソフィアコッポラ監督の新作『ブリングリング』を観てきた。

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実際に2008年にアメリカを騒がせた窃盗事件、
高校生たちによる「セレブ宅への侵入事件」が背景になっている。
「Bling Ring」ってのは「ド派手な指輪」みたいな意味らしくて、
映画の主人公たちが組むその「窃盗チーム」の名前。

原作は「ヴァニティ・フェア誌」が彼らをインタビューした記事で、
映画の中でも、このインタビューの様子がときおり織り込まれて、
それが「若気の至り」度合いを伝えている。

と、同時にこの映画は、「若気の至り」だけに注目するのではなく、
彼らが盗品をSNSでひけらかす様子を描いたうえで、
その架空の、というか偽りの「リア充」記事が、
800件もの友達申請となることをインタビューで語らせている。

つまり「資本に焦らされる気持ち」が、隠しテーマなのだと思う。

それにしても、やはりソフィアコッポラ監督は、独特だ。

学校での時間や、侵入計画を立てたりするときに、
露出を開いてハイキーにして、光を意識的に描いてたりと、美しい。
デビュー作『ヴァージン・スーサイズ』でも紗を多用した画が綺麗だったし、
『マリー・アントワネット』での音楽の使い方も独特で魅力的だった。

この『ブリングリング』でも、その画と音楽は美しく、そして面白い。
特に被害者の一人・パリスヒルトンに自宅を提供してもらっての場面は、
なんというか、、、セレブ生活のパロディーみたいですらある。

この映画は、宣伝上だと思うが、
ハーマイオニちゃんのエマワトソンが主役扱い、、、だけど、
実際には、ガールズに振り回される男の子・マークが主役だろう。
彼が居るおかげで、
主要な4人の女の子の個性がぶつからずに際立っている。

で、その彼がピンクのパンプスを履いてる場面があって、
これが、原作のタイトルにもなってる「ルブタン」の靴らしい。
「ルブタンだよ!」と言ってパリス邸から盗んだものの、
サイズが大きすぎて、マーク君しか履けないというのがオチだ。

窃盗チーム名も「ド派手なリング」で、
つまりは日常では使い難いものって意味だし、
バーキンだからって理由だけで盗み出す場面があったりして、
つまるところ彼らも、
「私に似合うから欲しい、盗む」わけじゃないって事なんだよね。

90分と短い映画で、
アメリカのセレブ達の、じつはお間抜けな防犯意識とかも笑えるし、
おぢさんには可愛い娘たちのファッションショーも楽しい、可愛い1本だ。

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