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2014年1月15日 (水)

『光にふれる』

そもそもは、
張榮吉(チャン ロンジー)監督が、映画学校の卒業制作で作った、
視覚障害をもつピアニストの青年の半生を描いた短編映画が原点。

それを、『恋する惑星』や『花様年華』といった作品で知られる、
香港の映画監督/脚本家の王家衛(ウォン カーワァイ)氏が気に入って、
その製作総指揮のもとで長編となったのが、この『光にふれる』で、
これがチャンロンジー監督初の長編映画だそうだ。

その試写会に行ってきた。
詳しい事は、相変わらず公式ページで。

試写会の後には、映画の主役(本人役)、
盲目のピアニスト・黄裕翔(ホアン ユィシアン)氏が、
もう一人、台湾では結構有名な音楽家・シャイニー氏とともに登壇して、
インタビューに応えて、そして2曲披露してもくれた。

Img_1531

原題は『逆光飛翔』で、英題は『Touch of the light』。
今回は邦題もなかなか好いと思うが、
まさに「一筋のひかり」が物語を貫いていて、
それはつまり「愛」なのだ、というお話。

物語は、交響楽にあるようなソナタ形式のように、
当初は二つのテーマが登場して、次第に寄り添って結合するのだけど、
 (槇村さとるさんの『白のファルーカ』を思い出していた(笑))
その緩やかで滑らかな繋がり方がなんとも見事。
だから、ドラマックなんだけど、「泣ける」というよりは、
人と人とのつながりの楽しさに、終始微笑んでみてしまう映画だ。

また、
全編に流れる、主演のユィシアン君が紡ぎ出す音楽が、余りにも美しい。

映画上映の後、その音楽をメドレーにして弾いてくれたのだけど、
そのエッセンスを聴いたとたんに涙が止まらなくなってしまった。
あんなに明るくて温かいスタインウェイは、はじめてかも(笑)

インタビューで、ユィシアン君が面白い事を言っていた。
「(共に来日して登壇した)シャイニーさんとは、
 音楽の系統がまったく違うと思いますが、どう感じましたか?」

という質問に、
「違う音楽をやっているからこそ、
 二人の間に新しいものが生まれるのだという事を実感しました」
と答えていた。
これこそが、この映画の一つの大きなテーマでもあると思う。

110分とまともなサイズだし、ヒロインは美女だし、
字幕がところどころ混乱している気がしたけど、
ともかく、特に若い人には、観てほしい、今年最初の「お薦め」映画だ。

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