《独奏》 ドビュッシー「シランクス」
さて、、、
サトルの、ほとんど唯一の親友・伊藤くんは、
もう一曲、とても大切な曲を演奏します。
残念ながら、これは舞台版では登場しないようなのですが、
曲としての美しさも、
物語における意味も、とても大切な曲となっています。
クロードドビュッシーが1913年に書いて、
当時の名フルート奏者・フルーリーに捧げられた曲、『シランクス』です。
『シランクス』というのは、ギリシャ神話における「月の女神」の従者で、
「シューリンクス」とも呼ばれています。
ある時、このシランクスは、牧神パーンの目に留まってしまいます。
恐れをなしたシランクスは水辺へと逃げて、
ついには岸辺の「葦」に姿を変えてしまいます。
その葦が風を受けて悲しげに鳴く様子に感銘を受けたパーンは、
葦を刈り取って笛にして持ち歩く事にしました。
その笛が「パン・フルート」と呼ばれるもので、
古代ギリシアでは「シランクス」と呼んだのだそうです。
そもそも「牧神」は性欲の象徴で、
また「シランクス」は処女性の象徴でもあるのですが、
さて、、、伊藤くんがこの曲を奏でた「わけ」とは、、、ぜひ原作を!(笑)
ところで、フルートの音色が印象的な曲としては、
この『シランクス』のほかに『シチリアーノ』という曲があります。
どうせなら美男子が奏でるのが無いものか、、、と探したのですが、
・・・ま、とりあえず曲だけでも聞いておいてください(笑)
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