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2013年12月 4日 (水)

『キューティー & ボクサー』

12月21日からミニシアター系で公開される映画、
キューティ&ボクサー』を観てきた。

とりあえず、予告編を見ていただこう。。。

かつて岡本太郎氏に「ひたむきなペラボウさ」と呼ばれた、
現代芸術家・篠原有司男と、
ニューヨークへ美術を学びに行ったハズが彼の虜にされて、
そのまま妻となり母となり芸術家にもなった篠原乃り子。

実に「おかしい」ドキュメンタリー映画だ。

で、この映画、今年の「サンダンス映画祭」で、
ドキュメンタリー部門の監督賞を取ってしまった。

さらに、来年3月に決定する「あの」アカデミー賞にも、
長編ドキュメンタリーへのノミネート候補にもなっている。

映画は、まさに「密着」で、
ときどき「どうやって撮ったの?」と思うような場面まである。
(例えば水泳シーン、例えば後半でのボクシング・ペイント制作シーン)

でまあ、アートを扱った映画なので、
その「篠原アートたち」に魅了されれば、すっごく楽しいんだろうけど、
みかん星人には、ちょっと理解できない方向のアートだった。
けど、
「同じ(アートと云う)仕事をしている夫婦の様子」
を描いた映画として観ていると、実に面白い、、、いや「可笑しい」。

とくに、予告の中にもあるけど、
「I don't think it good.」
と言い切ってしまう乃り子さんは、いろんな意味で普遍的だ。

 

ろくでもない夫を持ってしまった女性

もしくは、

立派な秘書で家政婦で地下鉄の路線図を読んでくれる辛辣な女性を妻にした、
傍から見れば恵まれた、でも本人的には広い牢獄のような生活を送る男
には、
この映画もまた、なかなか重みのあるメッセージを持った佳作だと思う。

 

ところでこの二人の展覧会が、日本にやって来るらしい。
しかも、ボクシング・ペイントの実演まであるらしい。

ちょっと、のぞいて見ようかな。。。

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