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2013年11月 1日 (金)

『四十九日のレシピ』

11月9日公開の映画『四十九日のレシピ』を観てきた。

このタイトルの「レシピ」は「処方箋」に対するルビなんだけど、
調べてみると、そもそもは「調剤処方箋」のことをレシピと言い、
「料理の材料や作り方を書いたもの」をレシピと言うのは、
その派生形なのだそうだ。。。。知らなかった。

テレビCMや、電車の車内広告で、
なとなく「ありがちな映画なのかな・・・」と思ってたんだけど、
原作の評判がなかなか良いので、ともかく観に行ってみた。

観に行って、泣かされた。。。大泣きさせられた。

別に泣かされる映画が良いとは思わないし、
たとえば最近の『そして父になる』も、
とても素晴らしい映画だと思ったけれど、まったく泣けはしなかった(笑)

で、この『四十九日のレシピ』で、
危うく声をあげそうになる程に泣かされてしまったのは、
実は物語そのものでは無く、
この映画の「映画としての表現方法」に圧倒されて、だった。

この映画は、その構造上、「いま」と「過去」を往ったり来たりする。
で、この映画の監督はとても明確な意図をもって「いま」と「過去」をつなぎ、
その意図自体もとても美しい。

けど、とあるシーンでの「過去」へのつなぎ方は、
もう「それは卑怯だ!」としか言いようのないもので・・・
その場面からの10分間ほどは、
それなりに多くの映画を観てきたみかん星人にとっても、
かつて経験した事が無い程の高レベルで、
脳内がドーパミンに浸されるのを感じていた。

そもそもこの映画の「画」作りはとても変わっていて、
いつも「船酔いしそうな映画」に文句を言ってきていた私にとっては、
まさに「待ってました!」とばかりに素晴らしかったのだけれど、
ここまで徹底的に「画」に拘っている映画を観ると、
「うん、やっぱり日本映画の凄味は、こうした画にこそあるな」と、
日本古来の「茶室の窓」が表現する美しさにも通じる価値観を、
再認識できた。

物語としても、
「生き残った者がどう生きるべきか」だけではなく、
「逝ってしまった人が誰だったのか」を考えさせる視点は、
実に清々しく、また示唆に富んでいると思う。

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