« 『しあわせの詩』 @ 赤坂RED/THEATER | トップページ | 《間奏》 リスト 交響詩『プレリュード(前奏曲)』 »

2013年10月20日 (日)

《合奏》 チャイコフスキー『白鳥の湖』

公式ページの「MUSIC」ページが再開されましたね。
主催するWOWOWでもCMが流され始めました。
 (って事は、WOWOWで放送されるんだろうな・・・)

さて。。。。予習の続きです(笑)

主人公サトルが入学した高校・新生大学附属高校の音楽科には、
毎年11月に「発表会」があり、音楽科の生徒でオーケストラを組織します。

最初の、つまりサトルが1年生の発表会でオーケストラが演奏するのが、
チャイコフスキーが1876年に完成させた『白鳥の湖』でした。
(原作一冊目、「船に乗れ! 《Ⅰ》 」の前半を彩る曲となります)

『白鳥の湖』は、チャイコフスキーが初めて書いた「バレエ音楽」で、
今では知らない人は居ないほどに有名ですが、
ボリショイ劇場での初演は成功とはいえず、
チャイコフスキーが存命している間には評価を得られなかった作品。

今日のように有名になったのは、チャイコフスキーの没後2年目の事で、
「プティパ=イワノフ版」と呼ばれる演出と振付によるものでした。

公式ページによると、舞台で演奏されるのは『情景』だけのようですが、
原作では『ワルツ』と『チャルダッシュ』の3曲を仕上げます。

まずは『情景』。
2幕の、というよりも全編を通じての「テーマ」で、最も有名な曲でしょう。

実は、このカテゴリーの記事が遅れたのは、
この映像を探すのに手間が掛かったからです(笑)
オーケストラの演奏が映っていて、なかなか美しい。

指揮をしているのは、
日本のクラシックファンなら馴染みのあるサヴァリッシュさん。
原作の中にも出てくる「NHK交響楽団」の名誉指揮者です。

さて、バレエの場面ではどうなるかは、
これまた探すのに時間が掛かりましたが、
ザハーロワさんの白い白鳥が魔法のように美しいものがありました。

『情景』の、というか『白鳥の湖』で最も有名なこのフレーズは、
当初オーボエが1本(ソロ)で担当しています。
原作でもこの部分が書かれていて面白いのですが(笑)

オーケストラの映像を見るとよく解かるように、
オーボエはこの1分近いフレーズをたった3回の息継ぎで奏でます。

オーボエと云うのは「世界で最も演奏が難しい木管楽器」
としてギネスブックに載っているのですが、
弦楽器だけだったオーケストラに初めて導入された管楽器でもあり、
その長く続く音が魅力の一つで、
チャイコフスキーは、その特徴に白鳥の鳴き声を連想したのでしょう。

原作で次に登場するのは『ワルツ』。
ただし、実際のバレエでは1幕の中の曲。

バレエでは、最初の場面で、
ジークフリート王子が成人した誕生日を祝っている場面です。

もう一曲は、第3幕での『ハンガリーの踊り』で、
『チャルダッシュ』とも呼ばれ、フィギュア・スケートでもよく耳にします。

で、、、踊ると、こんな感じ。

ついでなので・・・・

『白鳥の湖』を3分間で理解してしまいましょう。。。。

|

« 『しあわせの詩』 @ 赤坂RED/THEATER | トップページ | 《間奏》 リスト 交響詩『プレリュード(前奏曲)』 »

コメント

Pさん、すごくお久しぶりの感がありますが、ともかくありがとう。
間に合いましたよ、、、時間的にはね(*^^)

なるほど、、、クラシックの世界に長く居ると、
「いつかはオーボエ」
という感覚になるのかもしれませんね。

そういえば、オーケストラの楽器ごとに性格が違うって本がありました。。。どこに仕舞ったかなあ。。。探している間、この曲をお聴きください。たしかに「いちばんいいとこ」らしく、ビデオカメラやフラッシュがたかれてますね(笑)
http://youtu.be/HTlt5RI4iDc

投稿: みかん星人 | 2013年12月15日 (日) 午前 03時01分

ギリギリ滑り込みセーフでしょうか…?

くろきんの理由はのだめを読み返せなかったのでわかりませんが、
お友達で学生時代オーボエを吹いていた子がいるので、始めた理由聞いてみました。

「一番いいとこ持ってくから?」

だそうです(笑)

中学時代からオケを始めて「高校行ったらオーボエやるぞ!」と思って大学時代までやったそうです。
小学校時代から楽器クラブに入ったりと、楽器に触れる機会が多かったようです!

投稿: P | 2013年12月13日 (金) 午後 03時39分

みひろさん、コメントありがとう。

沖縄に木管楽器の工房ですか、、、沖縄と云うと、弦か打楽器というイメージなのですが(笑)


オーボエという楽器は、まあ「バスーン(ファゴット)」なんかもそうですが、どうして「その楽器を始めたの?」って訊いてみたいですよね(笑)
オーケストラには必須でも、たとえばサックスやクラリネットといった木管よりも需要が少ないというか、、、、不思議です。

そういえば、『のだめカンタービレ』で、のだめちゃんに惚れちゃうオーボエの子がいましたね・・・彼がオーボエを始めた理由なんて、漫画に書かれているのかなあ・・・・

投稿: みかん星人 | 2013年10月22日 (火) 午前 01時00分

オーボエの人の真っ赤な顔が、とてもクラシックのイメージとかけ離れていて、『船に乗れ!』に描かれている、オーケストラを仕上げる過酷さを感じることが出来ました。
ほんとにオーボエってとても音を出せそうもない作りだ・・・
余談ですが、私の住む沖縄には世界的に有名なオーボエ工房があって、うちの卒業生も徒弟として就職(?)しております。

http://www.nli-inc.jp/josef_tokyo/test/

投稿: みひろ | 2013年10月20日 (日) 午後 09時50分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 《合奏》 チャイコフスキー『白鳥の湖』:

« 『しあわせの詩』 @ 赤坂RED/THEATER | トップページ | 《間奏》 リスト 交響詩『プレリュード(前奏曲)』 »