『アイ・ハヴ・ア・ドリーム』 by ミュージカル座 @ 六行会ホール
江戸の昔、「品川宿」は大いに賑わっていたそうで、
町の人々は仕事が忙しく、家事もできないほどだったそうだ。
そこで、地主たちが集まり、資金を積み立てて、
「いざ」という時のためのたくわえをしたそうだ。
その集まりを「六行会」と命名した。
「六行」とは、人の勤むべき六つの行いの事。
やがて明治となり、その資金は教育の為に使われるようになり、
集会所と図書館が設立され、それが品川図書館となった。
その品川図書館と建物を分かち合うのが『六行会ホール』。
この庶民自治の小屋にミュージカル座が掛けたのが、
アメリカの50年代を象徴する公民権運動の先駆け、
「ローザパークスの逮捕」にはじまる、
「アラバマ州モンゴメリー・バス・ボイコット運動」を背景にした物語だ。
タイトルの"I have a dream"は、以前にも記事にしたキング牧師の言葉で、
劇中でも大きなメッセージとして取り上げられている。
こうした歴史の一ページを背景にしながらも、
舞台には「キング牧師」も「ローザパークス」も登場しない。
登場人物たちの日常の中に、
ローザパークスの行動が、キング牧師の意思が旋風を巻き起こし、
そしてまた同時に、
それまでの虐げられた黒人の歴史が、登場人物を突き動かし、
それが観る者を「歴史の観察者」とさせ、
興奮と高揚を、希望と期待を、そしてなにより「夢」を抱かせてくれる。
唯一の白人として登場した、我らが上野くんは、
いままでのどのキャラクターよりも冒険的で、スリリングな演技だった。
気が早いけれど、この演技が今後の彼をどう変えるのか、楽しみだ。
さて、、、後半は、紫の文字の人が語ります。。。
KKKやってる時の聖ちゃんが一番かっこよかったわぁ~
なんだかんだいって、聖ちゃんが一番背が高い。
改心したあとは単なるイイ人になっちゃって、ちょっとつまんない。
カテコでも、みんなバイバイしてるのに、彼だけ頭下げてて、
ホント真面目なんだからぁ。。。
花代ちゃんは別格ですねぇ。
声量、声の抑揚、立ち姿などなど、
主役だからという理由だけではなく、天性のものがあるんですねぇ。
脇役だったとしても、一人抜きん出ていたと思います。
あの存在感は際立っていました。
物語は感動的に作られているんですよ。
but...特に2幕、、、、
白人に復讐に行くリーダーの服装が、
赤いシャツに黒パンツでナイフを持ってたり、、、
“ベイビーラブ”って名の子がいたり、、、
そうそう、出演者全員、役名があるとこや、
いろいろ細かいところが、某西側物語を連想させて、、、、
“トニーはどこ?”って感じ。。。ゴメンナサイ、泣けませんでした。
そもそも舞芸の卒業公演として作られたそうです。
だから、一人ひとりが客席に呼びかけるスタイルなんか、
卒業式を観ているようでした。
とにかく、本日、無事に千穐楽を迎えることができ、
良かった、よかった。。。
もう、おばぁちゃんの心境ですね。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント