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2012年12月15日 (土)

『プロミセス、プロミセス』 @ 新国立劇場 中ホール

我らが上野聖太くんも参加しているミュージカル、
プロミセス、プロミセス』を観に行ってきました。

先ず、紫の文字の人に語ってもらいましょう。。。。

Promises_promises

「プロミセス・プロミセス」観ました。

物語の進行とは関係なく女の子にビンタされたり、
お箸の使い方に戸惑っていたり、、、

・・・と、いろいろやっちゃっていたのが、おもしろかったです。

周りの人と笑うタイミングが違っちゃうのよね、、、

そ、れ、と、 、、、

とてもしっかりした体格で(ここ大事)、
キレのあるダンスを見せてくれて、、、
あらためて、

“きゃ~、カッコいい~♪”

基本、
スーツ姿で踊られると、
惚れてしまう体質であることに、、、、最近、気がつきました。。。

さて、以下、みかん星人が書きます。

コメディー・ミュージカルの『プロミセス、プロミセス』は、
1960年の映画『アパートの鍵貸します』をミュージカルにしたものです。

そも、この『アパートの鍵貸します』はオスカーを5つも取った傑作で、
しかも、作品賞、監督賞、脚本賞、美術賞、編集賞とその内容も濃密。

それを、当時『明日に向かって撃て!』で隆盛を極めていた、
「バート バカラック」と「ハル デヴィッド」の名コンビが手がけて、
後にスタンダードになる曲まで織り込んで完成させた作品。

中でも有名なのが、クライマックスに登場するこの曲。。。

男性は、映画では「ジャック レモン」が演じた「チャック(CC)バクスター」。
この公演では、中川晃教くんが前半、藤岡正明くんが後半演じるダブルキャスト。

ギターを弾いているのは、映画ではもちろんギターなど弾かないんだけど、
「シャーリー マクレーン」が演じた「フラン キューブリック」。
ところで、このちゃんとギターを弾いている女性、見覚えあるかな?
このブログに一度は登場している、ピンクの女の子ですね。

で、舞台でフランを演じるのは、モトヅカの大和悠河さん。

この『もう恋なんてしない』という名曲は、
バカラックのメロディーの中でも歌いやすい方なので、
中川くん君は難なくこなしていたし、大和さんもちゃんと聴けました。
そもそも、中川くんはシンガーソングライターだし、
なにしろ『モーツアルト!』の初演で主役だしで、すべてにおいて上手い。
終演後にあったトークショーによると、アドリブまで入れてるそうで、
ほとんど出ずっぱりのこの舞台を見事に演じきっていた。

一方の大和悠河さんは、確かに綺麗で、
シャーリーマクレーンの庶民的な可愛さとは違う、
「なるほど、これなら・・・」と思えるフランではある。
けど、、、なあ、、、ま、いいか。。。バカラックは難しいからね。

さて、映画では堂々たる中年男性である、
物語のもう一人の重要人物「シェルドレイク」を岡田浩暉(47)くんが演じる。
映画ほどの重さと云うか「中年の匂い」が薄いけれど、
「モテる、かなりワルいおやじ」として魅力的だ。
(ただ、もう少し台詞が通ると良いなあ・・・)

来年の再演が楽しみな『ウェディング・シンガー』のホリー役で、
すっかり魅了された「樹里咲穂」さんも登場している。
映画では、実はチョイ役なんだけど、
舞台ではなかなか面白いコミックリリーフで、やっぱり魅力的。

アンサンブルは、上野くんを含めて13人と、少ない人数で大活躍。
大きなビルの中に勤める人や、ニューヨークの雑踏がよく描かれる。

良く描かれていると言えば、、、、
もっとも美しくこの舞台を描き出しているのは、音楽監督の宮崎誠さんだ。
バカラックの、前にせり出してくるような音楽が、
宮崎さん自身が(指揮しながら)操るエレクトーンで煌めいている。
渋谷のエレクトーンシティーでも経験したけど、
宮崎さんとエレクトーンがあれば、
某劇団も、カラオケでは無くて生演奏で芝居ができると思う程。
今回は、それに加えて8人のミュージシャンが音楽を生み出すので、
時に「音楽だけ聞いてても充分に満足」してしまう程だった(笑)
ともかく、来年のコンサートが楽しみだなあ。。。行けるのかなあ(爆)

ところで、残念なことに、この『プロミセス、プロミセス』は、
中川くんの主演で5回、藤岡くんの主演で5回の全10公演のみ。
セットは簡潔だけれど工夫に富んでいて面白いし、ダンスも魅力。
12月17日月曜日のマチネで中川くんは千穐楽。
藤岡くんも金曜日から日曜までの5回だけ。。。もったいない。

名作映画の舞台化で、実はほとんど映画と同じなんだけど、
(ちなみに、映画は、みかん星人のベスト10映画に入る程好き)
バカラックの音楽と、二人のチャックの圧倒的な集中力を楽しむだけでも、
行って損のない舞台だと思う。

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