『塔の上のラプンツェル』 吹き替え版
ラプンツェルは、その歌の吹き替えは、小此木麻里さんが担当してるのだ。
前半、ラプンツェルが希望を歌い上げる場面で、
「いやー、しょこたん、唄うまいんだなぁ・・・」
と感動していたのだけれど、実際は小此木さんが歌っていたのね。
なんか、すごくもったいない。。。せっかくのチャンスだったのになぁ(笑)
剣さんの「悪役ぶり」は、もう本当に素晴らしい。
オリジナルのトニー賞俳優・ドナマーフィにも勝るほど。
ただし、やはりリズム感などを考えると、字幕での鑑賞が圧倒的に楽しい。
さて、、、この映画の、物語としての魅力に関して、少し・・・
これは、簡単に言えば、
「女の子の自立物語」であり、
「男の子が愛を獲得する物語」だ。
後者は、そう、ほとんど『美女と野獣』と同じだ。
微妙に違うのは、そこに『ライオンキング』的な、
「自分の人生を生きよう」というニュアンスが加わることだろう。
ともかく、どの寓話でも、男の子は、
大切な人を愛して、そして愛されて、初めて「おとな」になる。
問題は女の子の自立だ。
数多いる「デイズニー・ヒロイン」の中でも、
これほどに成長する、というか、変化するヒロインは居ないように思う。
特に「母親からの自立」、もしくは「庇護からの自立」を描いているのが画期的。
『美女と野獣』のベルは、
自分を受け入れてくれる・認めてくれるところを求めていたが、
ラプンツェルの場合は、その「自分」を確認するところから物語が始まる。
『ライオンキング』が、父と息子の物語であったように。
『塔の上のラプンツェル』は、母性と娘の物語となっている。
なんにしても、
人生は、自分の意思で動き始めて、ようやく回り始めるのだ。。。
という事を、たいへん上手に描いてある、素晴らしい作品である。
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コメント
>みかん星人さま
はい、文字どおり金字塔です。近年、もっとも共感を得やすい女の子の自立と他者の救済はジブリのテーマで、ディズニーのプリンセスものは押され気味でしたが、とうとう母権からの解放が出ましたね。
サド侯爵夫人を観劇したばかりでしたから、よけいに感動しました。米国に限らず世界の女子は、やすやすと自立し、親離れできないのは日本だけかと思ってましたが…。プリンセスと魔法のキスの方がキャラクターは好きかな?
はい、リピ決定です。
投稿: とみ(風知草) | 2011年3月20日 (日) 午前 09時35分
ううう観たい(笑)
投稿: ハイタカ | 2011年3月20日 (日) 午後 01時41分
おとみさん、コメントありがとう。
この作品では「実の母ではない」というオブラートを用意していますが、
現実には、「実の母」によって、
ほとんど同じ環境に置かれている娘が多いはずです。
キーワードは「貴女のためだから」ですよね笑)
おそらく、人が成長する過程の中で、
世間でよく言われる「マザコン息子」などよりも、
遥かに「母権の支配から抜け出せない娘」は多く、そして有害でしょう。
そう、そして、これがディズニーから贈られたという事が凄い。
やはり、人の心を上手に把握するだけの事はある。。。
投稿: みかん星人 | 2011年3月22日 (火) 午前 12時31分
ハイタカさん、、、待っててくださいね(*^^)
いつか、きっと、楽しく観られる日が来ます。
投稿: みかん星人 | 2011年3月22日 (火) 午前 12時32分