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2010年10月31日 (日)

ブロードウェイミュージカル『ワンダフルタウン』 @ 青山劇場

青山劇場で上演中の『ワンダフルタウン』を観てきた。

『ウェストサイド物語』を作曲した「レナード バーンスタイン」が、
その4年前に発表したミュージカルで、
559公演のロングランと、5部門のトニー賞を獲得している。

それが、今、日本で初めて上演されている。

主役・ルースは、『The Musical AIDA』で拝見している「安蘭けい」さん。
その妹役・アイリーンとして「大和田美帆」さん、
そして、ルースの相手役・ベイカーは「別所哲也」くんだ。

安蘭さんは、余裕でこなしていた感じ。
このミュージカルは「舞台に登場した俳優」を楽しむ部分が大きいので、
そういう意味でも、ふさわしく、楽しかった。

バルジャンで何度か観ている別所君も、低音の響きがとても綺麗で、
あまり派手な動きはないものの、コミカルな部分も多く、これまた楽しかった。

さて、この舞台で、一番の収穫は、
役柄の上でも「可愛く魅力的な女の子・アイリーン」を演じた大和田さんだ。
実にチャーミングなソプラノで、ただもうひたすら可愛い歌声。
舞台の上で、とても自由(過ぎる程)に演技をしている感じで、
さすがはサラブレッドなのかもしれない。
ただ、若いからだと思うけれど、
この物語の時代・1935年の女の子らしい、
あるいは、古典ミュージカルに登場する女の子っぽい動きが無くて、
妙にキャピキャピした感じにちょっと違和を感じた。
古いミュージカル映画をたくさん見て、その動きを身に付けてほしいかな(笑)

そう、このミュージカル、日本での上演は初めてだし、
そもそも、ブロードウェイでも、初演以来、21世紀まで再演されなかったそうだ。
舞台を観ていると、その理由が、なんとなく解る。
とにかく、基本的に「古臭い」のだ。。。
特に、バーンスタインが自ら作り上げた『ウェストサイド物語』に比べると、
圧倒的に古い・・・

「古さ」を感じる大きな理由は、
楽曲の部分で物語が進展しないこと、に尽きるだろう。
つまり、歌われる歌は、極端に言うと、物語の進行とは無関係なのだ。

その楽曲は、さすがバーンスタインの作品で、
ニューヨークの喧騒を表現した冒頭の『オーバーチュア』から、
 (この『オーバーチュア』が、シーの『アンコール!』の冒頭そのもの)
姉妹のデュエットが美しい『オハイオ』、
またベイカーの唄う『クワイエット・ガール』は素晴らしい名曲だ。
ダンスのために用意された曲も素晴らしく、
一幕最後の大騒乱『コンガ』は、きっとWSSの体育館に繋がっている感がある。

けれど、先にも書いたように、この曲が物語にとってのポイントにはなってない。
「その場」を楽しんだり、説明したり、遊んだりするだけで、
例えば『WSS』の『トゥナイト(5重唱』のような、萌える、楽曲は無い。

そもそも、ミュージカル・プレイというのは、きっと、
この『ワンダフルタウン』のようなものだったのだろうと思う。
簡単な物語(プログラムの中で、安蘭さんが『読めそうで読める展開』と表現)を、
俳優たちの見事なアリアや、群舞の心地よさで纏めた芸術だったのだと思う。

そして、こういったミュージカルに革命をもたらしたのが、
バーンスタイン本人で、それが『WSS』だったのだろう。

WSSを何度も観た者としては、
「バーンスタインって、こんなに単純なものを創ってもいたのか」と、
ちょっと衝撃を受ける作品だ。
と、同時に、
WSSという作品へ到達する途中であった事を感じる場面もあって、
「やっぱり、観ておいてよかった」と思える舞台だった。

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