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2010年3月20日 (土)

『ポンペイ展』 @ 横浜美術館

「ポンペイ」という街に、特別な思い入れはなかった。
古代ローマといえば、
むしろ「ポエニ戦争」とか「カエサル」に興味がある。

Pompei1

だから、西暦79年に、
ヴェスヴィオ山の噴火で失われた、栄華を誇っていた街。
そして、
その栄華をタイムカプセルのようにして残してくれた街。
それが、
この『ポンペイ展』を見るまでの「ポンペイ」に対する意識だった。

その意識は、間違ってはいなかったけれど、けれど、違っていた。

違っていたのは、その「栄華・繁栄」のレベルに関してだ。

その瞬間まで、ポンペイの街で営まれていた生活は、
奴隷制度というものに支えられていたとは言うものの、
豊かな食生活に、ボイラーがある浴室、
そして、来客をもてなすための装飾品など、
ほとんど、今日の日々と変らない生活だったのだ。

とくに「贅沢」という部分、つまり「余裕」が素晴らしい。
食器は銀製であるだけでなく、細かい細工が施されている。
例えば、飲み物を加熱してサーブする器などは、
その取っ手が「人の手」をモチーフにしていたり、
テーブルの脚が「犬」をモチーフにしていたりして、
その「余分な部分への情熱」は、まさに「文化」であり「贅沢」だ。

さらには、彫刻などに見られる、人体への熱い視線も素晴らしい。
残されていた絵画には、まだまだ稚拙な部分があるけれど、
彫刻という「人間のミニチュア」を作ることにかけては秀逸で、
それは、まさに「人間であることの楽しさ」に満ちている。

考えてみれば、中世に起きた「ルネサンス運動」も、
こういった「人間であることの楽しさ」再確認であったわけで、
その魅力の力強さには圧倒されるのは当然かもしれない。

およそ2000年前から伝わってくる、
「人生は楽しい」というメッセージは、素直に羨ましい。
いま、自分がいるこの街に同じ災厄が起きて時間が止められて、
これを2000年後の誰かが眺めた時に、
「西暦2000年頃の奴らって、独楽鼠のような生活だったのか」
と思われてしまうのだとしたら、かなり悲しい。

ところで、この『横浜美術館』には、
わが愛しの「ルネマグリット」の作品がある。
しかも、絵画ではない作品は、もしかしたら初めて観たかもしれない。
また、超細密な作品を残した「サルバドールダリ」の大作があったり、
日本画の名作もコレクションされていた。
日本の作品では、「長谷川潔」氏の胴版画もあったりして、
何かで横浜に行った時には、ちょっと素敵な時間を過ごせそうだ。
そーだなぁ、、、マチネとソワレの間に、、、とかかな(笑)

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コメント

行こう!!とおもったら・・・こっちにも来る事が判明!!楽しみです

投稿: ハイタカ | 2010年3月23日 (火) 午後 06時02分

ハイタカさん、コメントありがとう。

全国巡回のようですね。
真剣に観察すると、いろんな発見がある展覧会です。
レポート、楽しみですdelicious

投稿: みかん星人 | 2010年3月23日 (火) 午後 08時12分

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