今日の、福井晶一くん、、、指揮に合わせて!
うまく言えないけど、今夜の福井くんは、なんか良かった。
体育館でみんなより遅れて登場の福井くん。
いつもは両手を伸ばして立っているのに、
今夜は腰に手をあてて、みんなのダンスを眺めてる、
ちょっとアニキな雰囲気を演出してました。
シャークの“マンボ♪”に対して、
ジェットから“マンボじゃねぇよ!”との声が挙がったのが、
サイコーに可笑しかった。
そう、秋劇場は、アドリブがよ~く聴こえます。
福井くんのトニー、ますます、少年ぽくなっていく。
元気いっぱい、はじけてます。
勢いあまって、
花嫁の付添い人を持ち出すために飛び乗った、ブライダルショップが動いた!?
そして、ここしばらく結べてた靴の紐、今夜はめずらしく片方まででした。
それというのも、
最初に足を入れた方の靴のかかとがつぶれちゃって、一発で履けなかったのよね。
だから、その分時間がかかっちゃって、靴紐まで結べなかったのよね。
ウン、舞台はナマモノだ。。。
はい、、、今回の舞台は、とても素晴らしい舞台でした。
この『ウェストサイド物語』に登場する「少年」達は、
その原点となっている「ロミオ(16歳)とジュリエット(14歳)」にならって、
実は、かなり幼い少年少女達なのだそうだ。
そして、今夜、秋劇場に登場したジェット団の彼らは、本当に幼かった。
実は立派な中年体形の荒川リフは、
けれど持ち前の魅力的なアイドル声を発揮して、
見事なまでに、大人になろうと苦悩している福井トニーの弟分になっていたし、
まったく落ち着き気が無い大塚アクションに至っては、
どうみたって「十五の夜」のモヤモヤでのたうち回っているとしか思えない。
一方のシャーク団も、萩原ナルドが、やはり、良い。
加藤ナルドの、過激なまでの恐怖ではなく、
マリアに対する様子からもうかがえる「ほんとうは優男」なのが魅力的だ。
樋口アニタも、劇団随一のコメディエンヌぶりが随所に出てきて楽しい。
そして、福井トニー。
福井くんがオケピからの指揮で歌うのをはじめて観たのだけれど、
これがやはり、実に素晴らしく、まさに「ミュージカルの魅力」そのもの。
あらかじめ準備され、録音された音楽のタイミングに合わせるのではなく、
(あるいは、音響さんがタイミングを合わせてくれる音楽ではなく)
指揮者の、つまりオーケストラとの呼吸をも合わせて、
舞台の上に音楽と芝居の高度なマリアージュが完成してゆく。
二幕の『サムホエア』の歌い出しに、特に注目だ
更に、福井くんの歌唱というか、発声が、かなり変っていて驚いた。
彼のいままでの歌い方は、
大雑把に言うと「大・中・小」という感じだったのが(爆)
この夜のトニーでは、さまざま要素を見事に変化させ、
とても細やかに歌唱をコントロールしていた。
特に、冒頭の『何かがやってくる』での繊細さは圧巻。
もちろん、そういった俳優の努力も、
それを見事に輝かせる生演奏の伴奏が在っての事だと思う。
一本調子で、圧縮の掛かった録音では、伝わらない。
オーケストラピットには、弦が4人(内容不明)とコントラバス。
木管が5人に、金管が4人、
そしてキーボードとドラムス、パーカッションが入っていた。
17人の編成は、だからオーケストラというよりは、
「弦楽四重奏団+ブラスバンド」みたいなものだけれど(笑)
やはり、音の鮮度が圧倒的に違う。
顕著なのは打楽器で、その低音の響きと、残る倍音がたまらない。
相変わらず、物語には不満が残るものの(笑)
語られ、綴られるこのWSSの舞台は、いま、まさに観頃だと思う。
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