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2009年12月12日 (土)

今日の、福井晶一くん、、、指揮に合わせて!

うまく言えないけど、今夜の福井くんは、なんか良かった。

体育館でみんなより遅れて登場の福井くん。
いつもは両手を伸ばして立っているのに、
今夜は腰に手をあてて、みんなのダンスを眺めてる、
ちょっとアニキな雰囲気を演出してました。

シャークの“マンボ♪”に対して、
ジェットから“マンボじゃねぇよ!”との声が挙がったのが、
サイコーに可笑しかった。
そう、秋劇場は、アドリブがよ~く聴こえます。

福井くんのトニー、ますます、少年ぽくなっていく。
元気いっぱい、はじけてます。
勢いあまって、
花嫁の付添い人を持ち出すために飛び乗った、ブライダルショップが動いた!?

そして、ここしばらく結べてた靴の紐、今夜はめずらしく片方まででした。
それというのも、
最初に足を入れた方の靴のかかとがつぶれちゃって、一発で履けなかったのよね。
だから、その分時間がかかっちゃって、靴紐まで結べなかったのよね。

ウン、舞台はナマモノだ。。。

Board_2

はい、、、今回の舞台は、とても素晴らしい舞台でした。

この『ウェストサイド物語』に登場する「少年」達は、
その原点となっている「ロミオ(16歳)とジュリエット(14歳)」にならって、
実は、かなり幼い少年少女達なのだそうだ。

そして、今夜、秋劇場に登場したジェット団の彼らは、本当に幼かった。
実は立派な中年体形の荒川リフは、
けれど持ち前の魅力的なアイドル声を発揮して、
見事なまでに、大人になろうと苦悩している福井トニーの弟分になっていたし、
まったく落ち着き気が無い大塚アクションに至っては、
どうみたって「十五の夜」のモヤモヤでのたうち回っているとしか思えない。

一方のシャーク団も、萩原ナルドが、やはり、良い。
加藤ナルドの、過激なまでの恐怖ではなく、
マリアに対する様子からもうかがえる「ほんとうは優男」なのが魅力的だ。
樋口アニタも、劇団随一のコメディエンヌぶりが随所に出てきて楽しい。

そして、福井トニー。

福井くんがオケピからの指揮で歌うのをはじめて観たのだけれど、
これがやはり、実に素晴らしく、まさに「ミュージカルの魅力」そのもの。
あらかじめ準備され、録音された音楽のタイミングに合わせるのではなく、
 (あるいは、音響さんがタイミングを合わせてくれる音楽ではなく
指揮者の、つまりオーケストラとの呼吸をも合わせて、
舞台の上に音楽と芝居の高度なマリアージュが完成してゆく。

二幕の『サムホエア』の歌い出しに、特に注目だ

更に、福井くんの歌唱というか、発声が、かなり変っていて驚いた。
彼のいままでの歌い方は、
大雑把に言うと「大・中・小」という感じだったのが(爆)
この夜のトニーでは、さまざま要素を見事に変化させ、
とても細やかに歌唱をコントロールしていた。
特に、冒頭の『何かがやってくる』での繊細さは圧巻。

もちろん、そういった俳優の努力も、
それを見事に輝かせる生演奏の伴奏が在っての事だと思う。
一本調子で、圧縮の掛かった録音では、伝わらない。

オーケストラピットには、弦が4人(内容不明)とコントラバス。
木管が5人に、金管が4人、
そしてキーボードとドラムス、パーカッションが入っていた。
17人の編成は、だからオーケストラというよりは、
「弦楽四重奏団+ブラスバンド」みたいなものだけれど(笑)
やはり、音の鮮度が圧倒的に違う。
顕著なのは打楽器で、その低音の響きと、残る倍音がたまらない。

相変わらず、物語には不満が残るものの(笑)
語られ、綴られるこのWSSの舞台は、いま、まさに観頃だと思う。

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