『春のめざめ』 ステージツアー、再び。
イベントに通うのなら、
こういった「バックステージ系」ではなく「オフステージ系」なのが正当だと思う。
『春のめざめ』にも、来週と8月に2度ずつ「オフステージ」のイベントがあって、
これは俳優さん達が登場し、きっと毎回、違うお話をするのだろう。
若手ばかりの舞台だから、もしかしたら、もの凄く面白いイベントになるかも。
それでも、ともかく、今夜も、
「『春のめざめ』の”秘密の扉”を開けてみませんか?」に参加してしまった。
もちろんB席で、今夜は上手側。
上手側からの鑑賞では、音が違うのが面白い。
ドラムスが上手側にいるからだと思うけれど、ボーカルが孤立して聴こえることがある。
ま、、、その辺りは、後ほどとして。。。とりあえず、イベントの事から。
思った通り、イベントの内容は、ほとんど変り無い。
村井舞台監督の説明が簡潔になっていたり、
最後に、もの凄くイカした「臨時メルヒオール」が登場した(笑)程度。
そもそも、再度の理由は「見逃した部分」があるからだ。
見逃したのは、【メモ】の全体像と、袖の着替え場所。
その着替え場所に用意されていたハンシェンのためのデズデモーナがみたかった。
あ、それでも、
この劇団四季版『春のめざめ』が「ツアー仕様」なのだという点が面白い話だった。
だから「どの劇場でも上演できるように考えられた構造」になっていて、
その典型が「奈落」の部分なのだそうだ。
他のブログで読んでいた「もっと凄いエンディングへのアプローチ」は、
そうした理由で、劇団四季では採用してないのだ。
その代り、この自由劇場のセットは、他のどの四季劇場でも使えるし、
似たような劇場であれば、どこででも上演できる仕組みになってるそうだ。
あと、とても考えさせられたのが、
「なぜ、モリッツは、マイクコードの処理をするのか?」
という、観てない人には全く意味不明の質問への回答。
なるほどなぁ、、、ますますあの場面が、深くなる。
順番が逆になった感もあるけれど、役者に関して。
テーアが浦壁さんだった。
初めて観ましたけれど、いやいや、彼女のテーアも可愛い。
なにが可愛いって、クルクル回る時の腕の感じ!
それと、四季の俳優よりも明確で大きな声量のセリフ。
そして、本当に目が離せない三雲モリッツ。
今日は、マイクスタンドの使い方、、、というか、
「マイクスタンドへの感情のぶつけ方」が良かった。
イルゼと向き合うためにスタンドを手にした時の、その音。。。
ほんとうに、どうして彼は素直になれなかったのか・・・
あの時間のモリッツの心の動きが、痛々しいほど伝わってきた。
さて、、、今日のポイントは、柿澤メルヒ。
今夜のメルヒオールは、また、ひと味違っていた。
けっして「納得できる方向」ではないのだけれど、
なんというか、終始苛立っているメルヒオールだった。
特に1幕の最後の部分。
「お願いだから」というセリフが数回あるのだけれど、
今夜のメルヒオールは、そのすべのニュアンスを見事に区別していた。
怒りだったり、恐怖だったり、逃避だったり、そして、誘惑だったり。
やはり、こういう部分は、セリフの力だなぁ、、、メロディでは無理かも。
毎回、といっても、まだ5回目なのだけれど(笑)メルヒオールが歌う、
≪夢だったらいいのに≫と≪逃げ出せたらいいのに≫という言葉は、染みる。
その彼の思いさえ、けれど、実は、まだまだ甘いのだと、、、
そう知っている大人からみると、だから、一層せつなくて、愛しい。
さて、、、この期に及んで、『春のめざめ』に新しいポスターができた。
んで、、、これがまた、今までに無く、良い。
正直なところ、最初からこのポスターだったら、
もっと違うムーブメントが起きていたようにも感じるのだけれど、
ま、それは今更言っても仕方ない。
ともかく、いよいよ夏休みの季節。
新しいポスターと共に、
「学生3人ならS席1万円+プログラムつき」
なんてなキャンペーンでもして、客席をもっと熱くしてもらいたいものだ。
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コメント
莢花さん、コメントありがとうございます。
「あれを片付けない奴」だったら、
もっと上手く立ち回ると言うか、、、ね、できたんでしょうに。
あ。。。厂原くんなら(笑)
あの場面は、ステージシートで観ると、これまた本当に辛いですね。
あー、、、明日はイベントでしたねー。。。観に行きたいなぁ(笑)
投稿: みかん星人 | 2009年7月22日 (水) 午後 06時22分
はじめまして。
いつもこっそりのぞいて楽しませて頂いております、すみません(笑)
モリッツのコード、なんとなく想像がつきます。
みかん星人さんが仰る様に、
あれを片付けないモリッツって、、、ふふふ。
私が観劇したのはすべてサンウンくんですが、
一度だけ、グッチャグチャに片付けた時がありました。
そりゃもう見事にグッチャグチャ(笑)
私、日々進化・深化する彼からもう目が離せなくなってしまいました。
投稿: 莢花 | 2009年7月21日 (火) 午後 08時11分
ひらぼんさん、コメントありがとうございます。
まほちちさんへのリプライに書きましたけれど、
「暗転してから裏方さんがやれば良い事なのに・・・敢えてモリッツにさせている」
という演出にも、それなりの意味がある、という解釈なんです。
ひらぼんさんも、想像してみてください、、、コードを片付けないモリッツだったら、、、、と。
ともかく、2度参加して、この質問が最も印象深い、作品の本質に迫るものでした。
投稿: みかん星人 | 2009年7月19日 (日) 午前 10時42分
まほちちさん、コメントありがとう。
内容に触れてしまうので、概念?だけを書きますが。。。
舞台を観た人は分かると思いますので、こう考えてみてください。
「もし、モリッツが、マイクコードを処理しなかったら、どーなったか?」
マイクコードの処理は、数年前の『テネシーワルツ』という江利チエミさんのミュージカルでみられました。
常にテンションを感じる程度にコードが袖中に引っ張られていて、当時の雰囲気を上手く出していましたねー。
投稿: みかん星人 | 2009年7月19日 (日) 午前 10時26分
はじめまして、いつも楽しく拝見させてもらっています。
私も昨日のバクステに参加していたのですが
”モリッツのマイクコードの謎”の時、舞台裏にいまして
その質問は聞いてませんでした。
是非答えが知りたいです!
不躾ですみませんm(_ _)m
投稿: ひらぼん | 2009年7月18日 (土) 午後 06時27分
マイクコードの謎? なんだったんでしょう
わたしには、ロープを選ぶか?銃を選ぶか? くらいしか思いつきませんが。
コードと言えば、名古屋のセミナーで美術の土屋さんが「昔はみんなコード付きマイクだったんで、歌いながら、踊りながらコードを上手にさばけないといけなかったんですよ。 僕は上手でしょう』なんていっておられました
投稿: まほちち | 2009年7月18日 (土) 午後 04時45分