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2009年7月29日 (水)

『ウエスト・サイド・ストーリー』 @ オーチャードホール

劇団四季のこのページにもあるように、
『West Side Story』(WSS)は1957年9月26日に開幕したそうだ。
それから50周年の2007年に「ワールドツアー公演」がはじまり、
それが、ようやく日本にやってきた。

来日したのは、「ワールドツアー版」なので、
2009年3月に開幕して「トニー賞・ミュージカル助演女優賞」をとった、
「アーサーロレンツ」の演出によるブロードウェイの舞台とは違う。
 (だから、話題になったスペイン語はあまり聴けなかった)

先の劇団四季のページに「唯一のオリジナル演出」とあるのだけれど、
この舞台を観て、その意味がよく分かった。
映画と劇団四季のWSSとはかなり違う印象の舞台なのだ。
冒頭「オーバーチュア」が無いのはともかくとして、
舞台の上に、ほとんどずーっと、あの印象的な階段のあるビルのセットがあって、
そこに「ドックの店」も「ブライダルショップ」もある(笑)
 (「オーバーチュア」に関して。。。。
  『オリジナル・ブロードウェイ・キャスト盤 』には「オーバーチュア」が無い。
  また、調べてみると、舞台と映画とでは「オーバーチュア」の中身が違うらしい)

見た目の一番の違いは衣装かな。
ダンス場面でのベルナルドの印象的なスーツは、
赤いジャンパーの延長のように、真っ赤なスーツになっていたりするし、
ジェット団のガールズが、ショートパンツミニスカートで登場する場面があったりする。
演出での違いとしては、ダンスパーティーの展開が早かったり、
ドックの店でジェット対シャークの?野球大会がおこなわれたりするけど、
最も大きな違いは『サムウェア』かもしれない。
冒頭にいきなりトニーがマリアをリフトして、やがて人数が増えて、
そして3組がリフトをするその中には、トニーとマリアは居ない。
これは、トニーとマリアが始めた事が次第に伝播して行く印象となって、
「ああ。。。そうか」と思う。

何度も書いているが、みかん星人はこの作品の物語が好きになれない。
字幕を観なくても分かるかな?という若干の楽しみを抱いて臨んだこの舞台でも、
やはりあの結末は好きにはなれない、、、ものの、
「ああ。。。そうか」と、改めてこのWSSについて考える場面がとても多かった。

最も驚いたのは、「トニー」という役のポジョン。
劇団四季のWSSでは、
「リフよりちょっと兄貴で、社会の厳しさも知ったけど、でもまだ少年」という印象だが、
この「ワールドツアー」のトニーは、
リフとは別格の、もちろんベルナルドよりも遥かに大人な、
まさに「主役」という存在に感じられる。

その最も大きな違いは、歌に顕著にあらわれていた。
歌唱方法が、他の役とは全く違うもので、ほとんどまるでオ~ペラ。
劇団四季の舞台では、
マリアが声楽系が多いのに対して、トニーは福井くんだったりするから(笑)
どことなくデュエットの完成度に疑問を感じていた。
ところが、「ワールドツアー」のトニーとマリアは、どちらも見事な歌唱で、
だから、特に『トゥナイト』のクライマックスでは、
まさに「至上の音楽を聴く快感」といった興奮がある。

「なんだ。。。トニーって、こういう俳優がやる役なんだ。。。」
と思って、一幕の終わりでは、ちょっと立てない程に愕然としていた。

「オリジナル演出」に拘った劇団は、
なにか、もの凄く大切なものをおき忘れてきてしまったらしい。。。

ま、それはともかく、
この「50周年記念ワールドツアー」の『ウエスト・サイド・ストーリー』は、
物語は好きになれないが、
「けど、とても良いものを観せてもらった」と言い切れる、実に貴重な経験になった。
S席は14,000円(平日は13,000円)もするし、
私が観た2階のどん詰まりB席でも10,000円(平日9,000円)もする。
 (物語を良く知っている人ならB席で充分に堪能できる)
しかしながら、間違いなく価格相応の価値があると感じられるし、
「これよりも、本場ブロードウェイの俳優は凄いのか」というのも感じる(笑)
 (もっとも、特定の俳優が観たいが為に劇場に通うのであれば、
  値段なんて意味の無いものなのだろう・・・正常ではないと言われようと、だ)

他にも、いろいろと書きたいので、、、もう一度観て、新しい記事を起こします(爆)

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コメント

うわ~・・・そうなんですね。みたいな

投稿: ハイタカ | 2009年8月 3日 (月) 午後 05時28分

ハイタカさん、コメントありがとう。

と、いうわけで、
二人のトニーを次の記事に載せてみました。
どうです?なにか、違うし、感じるでしょ?(笑)

投稿: みかん星人 | 2009年8月 4日 (火) 午前 01時03分

>みかん星人さま
確かにこれが本物の意味分かりました。深い解釈による新演出にはほとんど賛成ですが、記号としての衣装や外見的特徴を敢えて変えられた意図まで一度で読み込めませんでした。もいっぺん見たかったです。
レントを諦めきれなくなりました。

投稿: とみ(風知草) | 2009年8月17日 (月) 午前 11時23分

とみさん、コメントありがとう。

「RENT」は、BWに行ったと思えば、安いものです(笑)
どちらも、そう考えて、複数回観てしまった、わたくしです(爆)

投稿: みかん星人 | 2009年8月23日 (日) 午前 12時52分

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