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2009年6月28日 (日)

『シラノ・ド・ベルジュラック』 from NHK-BS2

「エドモン ロスタン」の戯曲(劇詩かな?)に最初に接したのは、
TBSラジオが深夜に放送していた『深夜版ラジオマンガ』だった。
容姿にコンプレックスを持っているものの、
「心意気」は気高く、様々な分野に秀でている男・シラノは、
みかん星人のロール・モデルの一人だった。

2年前に、青山円形劇場で市川右近氏が演じる「シラノ」を観て、
我ながら驚くほど泣いたのだけど、故に、記事にできなかった(笑)
『アスペクツ・オブ・ラブ』の中に使われている場面は、
「そう」と知って観ると、これまた困ったほどに感動するので、
あの舞台を観る時には、意識してその部分を無視していたりした。

で、放送されたのは、
ブロードウェイの「リチャードロジャース劇場」で2007年に上演されたもの。
「ケビン クライン」がシラノを演じている。
録画しつつ、、、結局、観てしまった(笑)
だって、もう、最初から好きな場面の連続で、ツボにはまりまくりだった。

もちろん、ケビンの演技が良いのもあるし、
ロクサーヌを演じた「ジェニファー ガーナー」の可愛さもある。
が、やはり、最高に魅力的なのは、劇場そのものだ。

リチャードロジャース劇場」は、1300人も入る劇場で、
劇団四季が持っている「春」よりも大きいのだけれど、
観客の「息づかい」が聞こえてくるような雰囲気がある。
「大きな劇場は密度が薄い」
と考えていたので、この放送で感じた「密度」は衝撃的だ。

というか、たぶん、ブロードウェイの客は、すごく気楽なんだね(笑)
ちょっと面白ければ笑うし、素晴らしい芝居だと感じたら拍手する。
それが、役者を追い込んで(笑)役者は更に役にはまってゆく。

みかん星人が感じている、舞台芸術の魅力の軸は、
やはりこの劇場にしかない「舞台と客席の関係」だと思う。
ただ、テレビを通して観ても、
この『シラノ・ド・ベルジュラック』のように「舞台の魅力」が伝わるものもある。
いままで、いろんな舞台中継を観たけれど、
今回の『シラノ・ド・ベルジュラック』ほどに舞台の魅力を感じる事は少ない。

前日放送された『華麗なるショーの世界』は、
いちど舞台を観てみようかな?と思っている人には好いのかもしれない。
そして、生の舞台で「舞台の魅力」を感じてくれれば、しめたもの(笑)

ま。。。その舞台に、その力があれば、、、の事なんだけれど

≪追記≫
思い出した、、、
日本にも、このブロードウェイの舞台の雰囲気に似た芝居があった。
「大宮デン助」の芝居がそうだったし、
関西では「松竹新喜劇」の藤山寛美氏の舞台が、
客の反応が芝居の一部として機能していた。
で、私は、子どもの頃、それが凄く楽しくて、テレビを観ていたんだった。

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