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2009年3月 5日 (木)

『ワルキューレ』

3月20日からロードショー公開される『ワルキューレ』を観てきた。

「ワルキューレ」は、ギリシャ神話の「ニケ」にも通じるらしいけれど、
北欧神話に登場する「戦死者を選ぶ女神」のこと。
英語で言うと「ヴァルキリー」。
むかし『ワルキューレの冒険』というゲームがあって、けっこう遊んだが、
その時に「女神」と知って驚いた記憶がある。

さて、この映画での「ワルキューレ」とは、とある作戦名。
その作戦を発動して、ドイツを独裁者から救い出そうとするお話。
 (相変わらず、細かい事は公式ページをどうぞ・・・)
で、それがまた「史実」だというから、びっくりしてしまおう。

なにしろ、先月観た『ディファイアンス』も史実で、
そしてまた「対ナチスドイツ」の物語なのだ。
圧倒的な仮想敵国が無くなって久しいが、
やはり「ナチス」は永遠の悪役なんだなぁ。。。当然だろうけど。

内容に踏み込みます。

ただし、この映画に描かれたのが「史実」だとすると、
この映画の主人公「シュタウフェンベルク」氏は、ちょっと軽率だったと思う。
もう少し慎重で、そして冷酷であったなら、歴史は大きく変っていたのだろうなぁ。

ま、それはこの映画とはあまり関係ない。
もちろん、そのシュタウフェンベルクを「トムさま」が演じた事で、
「あー、、、そうだったのかぁ、、、がんばったね」と思えるのかもしれない。
ニコラスケイジだったら「ばか?」と思ったりしちゃうかもね。

ま、そういう意味で、まさに「トムさま映画」なのかな?と思う。
 (お陰で字幕が戸田女史だから、物語がすんなりとは理解できない)
ドイツを誇りとした、本物の愛国者なのに、ドイツ人に見えないのも、ご愛嬌。
奥さんはゲルマンな感じで、なかなか良かった。
演じた「カリス ファン ハウテン」という女優さんは、
名前から分かるとおりオランダ人なのだが、母親がドイツ人だそうだ。

史実の映画化で、しかも戦争ものだから、あまり遊べないのは仕方ない。
けれど、途中で一度も笑いが起きないってのも、辛いものだ。
先にあげた『ディファイアンス』も厳しい映画だったけれど、
何度か微笑ましい場面があって、娯楽として成立していたのに。
しかも、失敗すると分かっていてみせられるのだから、
もう少し違うアプローチがあったのではないか?と、思う。

監督は『ユージュアルサスペクツ』の「ブライアン シンガー」。
だから、もしかしたら史実を曲げちゃう大技でもだすかと思ったけれど、なし。
ただ、余裕の無い戦争映画ではあったものの、
実はみかん星人、シュタウフェンベルク夫妻の交流場面に魅了された。
そう感じている自分に気がついて「歳だなぁ・・・おれ」と思ったり。

ともかく、
「へぇ!そんな事があったのかぁ・・・」
と、歴史的な興味に関しては、そこそこの満足を得られる。
それでも、ちょっとややこしい物語(言葉遣いも含めて)で、
できれば、公式ページで予習してから観た方が良いとおもう。

そうそう、『レッドクリフ』よろしく、冒頭に歴史背景の説明があった。
これからは、こういうアプローチが多くなるのかもしれない。

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コメント

takaさん、コメントありがとう。

知らない歴史を丁寧に描いてくれて、
そういう意味では興味深い映画でしたよね。

ただ、もう、失敗したと分かっているのですから、
サスペンスではなくて、もっと心理的な描写がほしかったですね。
「あの家族を残してでもやらなければならない」
という決意を、もっと執拗に描いてくれても良かったのに。。。

次ですか?赤壁2じゃないですかねー

投稿: みかん星人 | 2009年3月22日 (日) 午後 08時15分

見てきました。
素直に・・感動して帰ってきましたよ!
さすが、トムさまでした。(^^ゞ
事実に忠実なだけに辛い場面も多かったですね。

次は何を見ようかな??
見逃しているのも多いぞ~頑張れ、私!((爆))

投稿: taka | 2009年3月22日 (日) 午前 12時55分

ちゆ季さん、コメントありがとうございます。
ブログを拝見しました!
「蒙古ひだ」ってはじめて知りましたよ

55ステップスに行って無い事は無いのですが、
「それなりに満足」しているようです。
客席の岩崎くんに驚いたりはしているようですが。。。

『ブラックブック』のヒロインさんだったのですね!
バーホーベンの映画ですから、さぞかし女優が綺麗に撮れているのでしょう。
みてみたいものです。。。

これからもよろしくです。

投稿: みかん星人 | 2009年3月 7日 (土) 午前 10時30分

はじめまして、みかん星人さま
いつも陰ながらみかん星人さんと福井狂さまのブログを楽しく拝見しています。
ワルキューレって気になってた映画なんです!思わずコメントしちゃいました。カリス・ファン・ハウテンって「ブラックブック」というナチスをテーマにした映画でユダヤ人歌手として主演をなさっていました。ドイツ人になりすます為にブルネットの髪をブロンドに染めるんですけど、それがあまりにも美しすぎて…神々しかったです。
とっても良い女優さんですよねー!
これからもブログ楽しみにしてマス∪^ω^∪
福井狂さまは最近ソンダン行かれたのでしょうか??
長々と失礼致しました

投稿: ちゆ季 | 2009年3月 6日 (金) 午後 06時58分

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