『川喜多かしこ展』 @ 東京国立近代美術館フィルムセンター展示室
今度の金曜日で終ってしまう展覧会なのですが、
「東京国立近代美術館フィルムセンター」で開かれている、
『生誕100年 川喜多かしこ展』のお話。
みかん星人が「ネット」に居場所を作ったのは、
『財団法人川喜多記念映画文化財団』と出会ったのがきっかけでした。
この団体の名前は、テレビなどで以前から知っていたものの、
「川喜多長政・かしこ」夫妻に関してはほとんど知らなかったのですが、
とあるきっかけで財団の方と話す機会があり、
そこで知った「川喜多夫妻」の業績に感動し、
それをインターネットの中に書いておきたいと思ったのです。
残念ながら(笑)それはすっかり途中で止まったままなのですけれど。。。
ともかく、川喜多夫妻の活動のお陰で、
日本には「ヨーロッパ映画を観る歴史」が生まれました。
昭和初期の日本にとって、映画は英語の作品ばかりではなく、
フランス語、イタリア語、そしてドイツ語で語られる物語であり、
今よりバラエティーに富んだ作品が、当たり前に、公開されていたのです。
そしてそれは特に、
川喜多かしこさんのセンスによってなされた業績だとも言えるのです。
展示されていたものは、
「東和商事」が配給した映画のポスターに始まり、
川喜多かしこさんの交友の広さを感じさせる書簡や寄贈書、
そして、まさに星のようにたくさんのスター達と取った写真でした。
中で面白かったのが、淀川長治さんと、黒澤明監督と3人で写っていた写真。
映画好きの「男の子」二人を見守るような、かしこさんの様子が実に微笑ましい。
展示されていたものを眺めていて感じたのは、
「映画」という娯楽が持っている魅力の多さでした。
なにしろ、100年前の作品でも、フィルムがちゃんと残っていれば、
公開された当時の「そのもの」が、いまでも観られるという点が、凄い。
「舞台芸術」では、こういう事が出来ないんだよね。
どんなに名演技といわれた舞台でも、
その場に居なければ鑑賞できない、、、それが「舞台」の魅力でもあるしね。
また、映画には「その時代」が封入されていて、
これも、フィルムさえ健康なら、永遠に再現される。
その時代時代の演出で変化する「舞台」とは、この部分でも違う。
似ている物としては「書籍」があると思うけれど、
本は、自分から読み遂げないとならないけれど、
映画なら、スクリーンの前に座って、目を開けて居られれば(笑)
2時間内外でその作品を「観た」という経験が出来るのも魅力だろう。
この展覧会を観ていて感じたのは、
こういった「映画の魅力」にとりつかれた人の典型であり、
それが、自分の中にも在ることを感じたのでありました(笑)
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