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2008年9月 3日 (水)

『楽して成功できる非常識な勉強法』 by 川島和正


楽して成功できる 非常識な勉強法

  • 川島和正
  • アスコム
  • 1470円

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書評

これもまた「ビジネス書」というか、「成功への指南書」。
このところ、こういった本を立て続けに読んでいるけれど、
この本が提唱するのは、努力しないで夢を叶える方法だ。

その方法は、この本を読んでいただくとして。。。
みかん星人が感じた、その方法の「面白い点」は、こんな部分。

まず、設定する「夢」に、
「時間」と「お金」と「知識」を設定するのは困難だ、と言い切っている点。
その理由もちゃんと説明されていて、それなりに納得できるもの。

次いで、これがこの本の画期的な部分だけれど、
「同じ夢を叶えた人を探して、その通りに行動する」というものだ。
これ、確かに画期的に見えるのだけれど、
実は心理学の「モデル」という、人の成長に必要な概念に似ている。

この、人の成長に必要な「モデル」というのは、最近とても希薄になっていて、
それこそ「親の様にはなりたくない」という発言に典型的に見られる、
「いまの大人には、見本・手本にしたい人がいない」という感覚。
これ、なかなかに厄介な問題でもある。
「目指すに値する目標」が存在する子どもは、時に男の子は、幸せなのに。

と、言うわけで、この本にある「夢を叶える方法」は、
実は、古くて新しい方法で、意外と正統派だったりする。

更に、この本で面白いのは、
「夢を叶えるために必要な脳のコントロール」に関する記述。
著者の試行錯誤から導かれたこの「脳コントロール法」は、
さすがによくできているし、きっと参考になることだろう。

だから、「夢」を描いて、先人にその叶え方を学んで、
脳を最大限に駆使して、続ければ、夢は叶うのは確かでしょう。

が、、、

この本を読んでいて、正直、ときめきを感じなかった。
むしろ、時に、この本にある「夢」に寂しさを感じたりもした。
 (例えば、著者の大学入試に対する姿勢)
やがて、まるで「夢を叶え続ける」それ自体が「夢」のようにも見えてくる。

人にとって、そもそも「夢」とはなんだろう?

確かに、叶わぬ夢を追うのよりも、
叶う夢を一つ一つ実現して、達成する歓びを経験した方が良いのかもしれない。
けれど、その「達成感」は、なにをもたらすのだろうか?
もちろん、「夢を叶えた」という経験はとても大切なのは解る。
けれど、
「国立大学の肩書きを得るために、最低限の勉強で入れる大学を探す」
という「夢の叶え方」は、本当に「達成感」のあるものなのだろうか?

芸術や、「道」を極める事を求める人達は、
まず徹底的に「先人の真似」をすることを強要される。
嫌になるほど、自分を「(先人・道の)かたち」に納めて、自己を封印する。
やがて「かたち」にはまり切った次の瞬間に、その人の「私」が一気に発露し、
先人とは違う、或いは越える「その人らしい姿」が現れる。
それが、芸術や道を極めたい人達への最高のアドバイス、らしい。

さて、では、
この本に書かれた「夢を叶える経験」を積み上げた末に、
その「私」は、どんな「夢」にたどり着くのでしょうか?

【書評リンク】
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 私は理系・文系の両方にわたって、70以上もの資格試験に合格している。その経験を活かした勉強法や生涯学習の話題を中心にしたブログ「文理両道」をこのブログのほかにも開設しており、勉強法に関しては一家言あるつもりだ。そんなわけで、「本が好き!プロジェクト」に....... [続きを読む]

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