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2008年8月24日 (日)

「真夏の大感謝際」30周年記念LIVE by サザンオールスターズ

ライブの総てが終り、スクリーンに『つづく』と出た時、
あー、夏が終ったなぁ」と感じたのと同時に、
「やっぱり、上手い言葉を見つけるなぁ」と思った。
たった一言の『つづく』という言葉が、なんと饒舌なこと。

ライブが終って、桑田くんが最後に、
7万人を前にして言った言葉もまた、まさにその「上手い言葉」。

みんな、ほんとに、死ぬなよー ありがとー

もし、あのライブを(生でも、放送でも)聴いた総ての人達が、
「次のサザンのライブ」のその日まで、誰ひとり欠けず、
そしてまた集えたなら・・・それは、どんなに素晴らしいことだろう。

そんな事はあり得ないと分かっていても、信じていたくなる。
「信じる」というんじゃないなぁ、「願う」というところかな。
そして「すくなくとも、自分だけは、次のライブにも来る!」と決意するし、
それは「今日一緒に来た人とも、また一緒に楽しみたい」という思いにもなる。
それが広がり、
「サザンが好きな人達と、いつまでもこうして過ごしたい」という気持にもなる。

そう、、、だから、この「死ぬなよー」という言葉は、
まさに「桑田佳祐らしい言葉」だと思ったし、
彼がファンを信じて発した言葉である事も痛感した。
また、様々思いが集まっていたあの場所を、
こんな彼らしい言葉で締めくくってくれた事が、なんとも嬉しかった。

以下、珍しく、桑田くんの「歌詞」について考えてみたい思う。

その昔、
『ただの歌詞じゃねえか、こんなもん』という本を出した事もある桑田くん。
 (今回のシングルと共に配られたフリーペーパーに、
  『ただのロックバンドじゃねえか、こんなもん!?』という一文があって笑った)
デビューして5年目頃に書いたその本のタイトルは、
実は、いまでも、「サザンの特徴」として続いている。

例えば、今回のライブでも堂々と演奏された「エロス3部作」の、
『シュラバ★ラ★バンバ 』『エロティカ・セブン』『マンピーのG★SPOT』は、
ライブでは大盛り上がりの曲だけれど、歌詞はどうしようもないほどに好い加減。
 (そも、このライブ本編の最後が『マンピーのG★SPOT』なのは如何なもの?)
会場で狂乱している人の中で何人が、この歌詞を理解しているのやら(笑)

けれど、その「歌詞を理解する」という意味では、
ライブで、桑田くんと一緒にバラードを歌っていたファンのどれぐらいが、
その「歌詞」を理解しているのかな?と、今回は特に不思議に感じた。
なにしろ、みかん星人は、今回のライブで改めて、
なんで、こんな歌詞に、みんな夢中になるんだろう?」と(笑)
ファンとしてとても不謹慎な事を考えながら、ライブを楽しんでいた。

例えば、ファンの多くが名曲と認めてリクエストの上位となったのは、
『いとしのエリー』『真夏の果実』『TSUNAMI』というバラードで、
どれも確かに素晴らしいメロディーと、耳に残る「切ない単語」のお陰で、
やっぱりライブで聞くと「じーん」と来るのは確か。
それでも、例えば、
 「 誘い涙の日が落ちる 」 @ 『いとしのエリー』
 「 マイナス100度の太陽みたいに 」 @ 『真夏の果実』
 「 鏡のような夢のなかで 」 @ 『TSUNAMI』
という歌詞は、いったいどういうニュアンスなのだろう?と思ってしまう。

よく「映画の一場面のような歌詞」というのがあって、
例えば「ユーミン」や「ドリカム」なんかはそう。
「安いサンダルを履いてて失敗した!」とか、
「ヘルメットをコンコンと5回合わせてみた!」とか、
そういう「絵に描ける場面」を通じて、その歌に共感することができる。

もちろん、桑田くんの歌詞にも具体的な表現が無いわけではない。
「離れゆくエボシライン」とか「今夜も冷たい雨が降る」なんてのは、
なかでも珍しく映画的な歌詞かもしれない。
けれど、やはり彼の言葉の選び方は、普通の日本語とは違う。
振り返る度に野薔薇のようなBaby love」という表現は、
普通の日本語ではありえない。

なのに、「なのに」だ。。。サザンファンならずとも、
桑田くんの独特な言葉の選び方、並べ方に魅了されている。
いやむしろ、決まりきった選び方、並べ方でない「自由さ」が、
聞き手が勝手に自分なりの解釈をすることを許してくれて、
そこに、自分だけが見い出した「価値」を感じ、大切にできる。
「安いサンダル」も「ツイードのジャケット」も出てこないけれど、
情熱の重さは夜の凪 さまよう夏の日は陽炎
という詩に、自分だけの物語を重ねることができるのだろう。

虹を見て 思ひ思ひに 美しき』 by 高浜虚子

そういう事、なのだ。

桑田くんのこんな歌詞に、自分なりの勝手な解釈をして、
そして30年もの間サザンを愛してきたファンを、
桑田くんは、きっと「信頼」をしているのではないか?とも思う。
感性で選んだ言葉、並べた言葉をそのまま聞き流すのではなく、
そこに「わたし」を織り込んで大切な宝物にしてきたファンにだからこそ、
彼は臆せずに「死ぬなよー」と言い切れたと、そんな気がする。

ま、また、素敵なメロディーをみつけて、
それに「ただの歌詞」を上手く乗せられたなら、戻ってきて頂戴ね>桑田くん

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コメント

「死ぬなよー」
私もこの言葉はドキッとしました。
決して若くない年齢です。
親や子供のことも色々あるんだろうなぁ~って。。
何か・・どこかに本当のメッセージ・・あるかもですね!うふ♪(* ̄ー ̄)v

投稿: taka | 2008年8月26日 (火) 午後 05時09分

 お久しぶりです。

 ホントに、「思い出はいつも雨」な心に染みるライヴでした。
 
 高校で教えてますが、知り合いの先生に、
 離任の時に必ず「死ぬな」と仰る方がおります。
 「ただ生きていること」の難しさ、大切さを
 高校生はどう受けとめているのかなぁ、と思っていたのですが
 桑田さんの言葉で腑に落ちた気がします。

 生きているからこそ、こんなにも素敵な時間を共有できる。
 生きているからこそ、こんなにも泣けるし、笑える。
 生きているって本当に気持ちいい。
 あのライヴを体感した人なら、誰もがそう思ったはず。
 きっと件の先生も、生徒とそういう関係を築いていたからこその
 言葉なんだろうなぁと・・・(私も尊敬する方なので)
 
 そして、とてつもない人数の人達に
 「死ぬなよ」と言い放てるのは、
 「サザンオールスターズの桑田佳祐」である
 「I AM YOUR SINGER」だからなのですよね、やっぱり。
 (この辺は「ROCKIN' ON JAPAN」の
  ロングインタビュー参照(^^;;;;)

 私も生きていたいです。
 さぁ、仕事頑張ろう!
 (今日も4時間授業したよ・・・夏休み中のはずなのに!)

投稿: みひろ | 2008年8月26日 (火) 午後 08時47分

takaさん、コメントありがとう。

桑田くんも52歳。
「湘南御母堂」を14年前に亡くされて、
 (この思いは『孤独の太陽』の一曲『JOURNEY』になっている)
4年前には父君を亡くされて、
 (この思いは『彩』という曲に昇華している)
そういった「かけがえのない時間」の意味を実感しているのでしょう。

ちょっと重いけれど、でも、
「サザンオールスターズ」という屋号を預けるファンに対しては、
「死ぬなよ」という言葉ほど適したものは無いのでしょう。

彼らの「つづき」が楽しみです。
その時は、ご家族皆さんで参加してくださいねnote

投稿: みかん星人 | 2008年8月27日 (水) 午後 11時04分

みひろさん、コメントありがとう。
また、今回は、本当に素敵な機会をありがとう。
感謝しきれないよね。。。

「I AM YOUR SINGER」に込めた意味は、
スペースシャワーTVで放送されたインタビューでも語っていましたが、
桑田くんとしては、ようやく「いどころ」が見えたんじゃないですかね?
だからこそ、その位置から、もう一度ゆっくりと眺めてみたい。

なにを得て、伝えて、その何が伝わったのか。。。

だから「自信をもって届けたい曲」の可能性も感じているのでしょうし、
故に、大切なファンに消えてもらわれては困るわけです(笑)

必ず、もっと凄いのを伝えるから、
だから、その時まで、死ぬんじゃないぞ! とね。

投稿: みかん星人 | 2008年8月27日 (水) 午後 11時10分

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