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2008年7月18日 (金)

『デュエット』 @ シアタークリエ

一番最初に書いておこう。。。

シアタークリエには、日比谷シャンテの地下二階から入りましょう!

何度も通ってもいない劇場の悪口はあまり書きたくないけれど(笑)
ともかく狭くて落ち着けない「こや」だと感じる・・・
とりわけいただけないのが、誰もが言う「ロビーの狭さ」と、
「座席の通路が2本しかない(両サイド席の壁側に通路がない)」という点だ。
2階席がないのは、面白いと思う。
例えば「ピンスポット」の角度が浅いので、役者の真後ろにピンの輪が出る。
 (そうね『ルパン三世』でルパンにサーチライトが当たるような感じねwink
お陰で、
壁前でのラブシーンだと、ピンの光がハートマークheart01の様に見えたりする。
 (役者さんはまぶしいだろうなぁ・・・)
テラス席?があるのも面白いし、一度あそこから観てみたいとは思う。

ま、ともかく、約600席と云う空間は、
みかん星人が大好きな「自由劇場(約500席)」に近いものだけれど、
自由劇場がもたらす「舞台への集中度」を10とすると、
シアタークリエが舞台に集中させてくれる力は4ぐらいかなぁ(笑)
 (特にこの『デュエット』は、客電がずーっとうっすら灯っているのでなお悪い)

さて、、、smile、、、『デュエット』のこと。

さすが、我が愛しの「マーヴィン ハムリッシュ」さま。。。
「ミュージカル・プレイ」としての音楽の完成度は実に気持ち良い。
70年代後半の匂いが適度に香る楽曲を巧に織り上げて、
同じメロディで「歓喜」と「不安・戸惑い」を見事に描き分ける。
 (つまり「当時の音楽」の中からそのエッセンスを見事に取り出しているって事)
歌詞は、当時マーヴィンのパートナーだった「キャロル ベイヤー セイガー」で、
日本語にはなっているけど(笑) まっすぐな表現が物語を解り易くしてくれる。

さて肝心の脚本。
これまた我が愛しの「ニール サイモン」の作品。
面白く無いはずが無いのだけれど、、、
みかん星人は、この物語を楽しむ事ができなかった。
あとから考えてみると、理由は二つあったと思う。
ひとつは、ヒロインの性格が好きになれないという事。

もうひとつは、私がニューヨーカーではない事、かもしれない(笑)
もう少し精密に云うと「ニューヨーカーを想像できない」という事かな?
この舞台は二人の会話だけで成立しているけれど、物語の登場人物は3人。
この登場して来ない3人目を、私は、頭の中で思い描けなかった。
「あんな行動をとる人物」を思い描けないから、
「あんな行動をとる人物」に振り回されるヒロイン・ソニアが理解できない。

尤も、ニューヨーカーを理解するなんて事は、
ニューヨーカーにしかできないことかもしれない(笑)

さて、、、その舞台に登場する二人の事。

売れっ子作曲家・ヴァーノンを演じるのは石井一孝さん。
彼を「石井一孝」と意識して観たのは、これがはじめてかもしれない。
東宝系男優のイメージは「ともかく背が高い」のだけれど、
この舞台でも、階段の段差を利用したキスシーンが、大変に、羨ましいhappy01
「囁く台詞」が、本当に「囁き」になってしまうところや、
売れっ子作曲家のナイーブさはあっても、繊細さを感しないのも残念だけど、
それはそれは素晴らしい歌声で、聴き応えがありました。

さて、この舞台を観に行った一番(唯一)の理由である、ヒロイン・保坂知寿さん。
「こんなにキーが低かった?」というのが強烈な印象。
もっと突き抜ける様な声だった気がするけれど・・・
ともかく、踊っても汗をかかないらしいし(笑)<台詞なのか、アドリブなのか?
「息が切れる」という事がないぐらいにパワフルで、そしてストレート。

ただ、演じる作詞家・ソニアを、みかん星人が好きになれなかった。
その一因は、前の劇団で観ていた保坂さんが演じた役のイメージとの齟齬もある。
 (そもそも自分の都合で相手を振り回して、遅刻するという性格も苦手だけど)
演じた役で一番似ているのが『アスペクツ・オブ・ラブ』のローズかな?と思うけど、
ローズは、自分の気持ち、
それも「より心地よいものが欲しい」という気持に正直な女で、
それが「憎めない」という可愛らしさに繋がっていた。
でも、この舞台のソニアは、どちらかと言うと「アスペクツ」のジュリエッタに近くて、
「自分では間違っていると思うけれど、止められない」女だから、厄介。
 (だから、先生にカウンセリングを受けるわけね・・・)

前の劇団での保坂さんの役に漂っていた、
「人目は気にしないけど、間違った事はしない」という匂いは、
この『デュエット』でも後半(西海岸とラスト)の場面で登場してくるけれど、
一幕でのソニアや、スタジオでのソニアは、
「人に迷惑掛けてでも、自分の都合を押し通して、他人に合わせられない」
 (最後に、この困った性格がヴァーノンのものだったとされてしまう!(笑))
という感じで、かなりニュアンスが違う。
もちろん、こういう人もいて良いし(笑)、ある意味天才かもしれないけど、
みかん星人は、そういう人物を見ているとイライラするからなぁdelicious

というか、、、もっと華やかな再デビューが観たかったなぁ(爆)

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コメント

こんにちは。みかん星人さん。

「精神科」がごく普通な背景はNYな感じですよね。
笑いを取るシーンだったように思いますが、なかなか客席がついていってない気がしました(笑)
知寿さまは、そうですね、、、もっと「合う」舞台にめぐり合えたらいいナと思いましたcatface
ちょっと迷いましたが(笑)そんな気持ちを込めて、TBさせていただきますshine

投稿: るい | 2008年7月20日 (日) 午後 12時51分

るいさん、コメントありがとう。

TBされたるいさんのブログ記事を読んで、
ちょっと思ったのですが。。。。

この舞台は、そもそも、
作曲家のマーヴィンと、作詞家のキャロルが、
「仕事でもプライベートでもパートナーであることからくる軋轢」
を元ネタに書かれたらしいのですね。
だから、、、レオンが居なくても、物語としては「リアル」なんですよね。
後半、ヴァーノンが苦悩を打ち明けますけれど、
あれなんて、まさにマーヴィンハムリッシュの言葉からのようですし。

で、もしレオンが居なかったなら、
ソニアは、最初からかなり「保坂知寿に似合う役」だった気がしてきました。
実際、レオンと決別した後の保坂ソニアは魅力的でしたね。

投稿: みかん星人 | 2008年7月20日 (日) 午後 08時14分

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保坂知寿さんの復帰作の初日に行ってまいりましたぁぁぁぁ!! 知寿節、健在(笑) まだ少し、馴染んでない不安定さが、可愛らしかった。。。 [続きを読む]

受信: 2008年7月20日 (日) 午後 06時07分

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