『ウェディング・シンガー』@日生劇場
「大満足映画『ウェディング・シンガー』が舞台ミュージカルになった!」
というのを知ったのは、2006年のトニー賞授賞式を見ていての事。
ライバル『ジャージーボーイズ』に負けたものの、
そのパフォーマンスの面白さに「観たい!」と熱望していた。
そも映画の『ウェディング・シンガー』は、ミュージカル映画ではなく、
「80年代の音楽を背景にした映画」だ。
その魅力は、主演二人のはにかみがちな演技にもあったが、
このアルバム達
をみて分かる通り、
物語の背景に流れる当時の音楽の使われ方だった。
そんな「世代限定映画」がミュージカルとなって日本に輸入された。。。
さて、、、どんな舞台になっていたのか、、、
映画の特長でもあった「懐かしいポップミュージック」は、
舞台では総てオリジナルの「80年代の匂い満載の楽曲」になっていた。
これが最高に愉快!!!たとえば、こんな感じ!!!
去年観た映画でも屈指に面白かった『ラブソングができるまで』も、
似た感じの「80年代らしい曲」で綴られていたけど、
舞台『ウェディング・シンガー』の曲は「あの曲に似てる」という感じではなく、
「これこそ80年代のリズム、ベース、歌詞だ!」
と思わず爆笑して感心してしまう曲になっている。
『モーツアルト!』でドラマを分かり易く伝えいた井上くんが主役で、
改めて、彼の実力、というか「魅力」を再認識。
ちょっと甘い声質で、その声の表情がとても豊かで、可愛い。
なるほど、あのヴォルフガングの「心」が伝わってきたわけだ。
(うーん、、、やっぱり中川くんのも観ておけば良かったけど(笑))
それと、とてもバランスのいい体形をしているから気づかなかったが、
彼ったら、すっごく脚が長くて、恰好いい。。。
180センチもあるように見えなかった(笑)
これまた体の線が綺麗な大澄賢也くんと並んで踊ったときに、
ようやくそのスタイルの良さを認識。。。惚れそう(爆)
その大澄くん、
相変わらず「いかがわしい若者」がすっごく似合う。
途中にスターバックスのお話が出てくる件とか面白いんだけど、
こんな胡散臭そうな(アルマーニを着た)奴が、確かに、80年代には居た。
どーしてあんな輩を信頼して資産を預けるのか?は、不思議だったけど。
その大澄くんはともかくも(爆)この舞台のもう一つの魅力は、
鈴木綜馬さんや新納慎也くん、
樹里咲穂さんや初風諄さんという脇を固める役者達が、
実に余裕綽々で舞台を楽しんでいる様子ににある。
たいした物語ではないので(笑)真剣に物語を伝える必要がない分、
「芸能界で売れない立場」とか、
「勢いだけの山師」とかを過剰に表現できる余裕がある。
時にその中にジェンダーの崩壊とか、拝金とか、
「トレンド」に振り回される滑稽さが織り込まれて、
当事の「そんな感じ」を知っている客との秘密のコンタクトも楽しめる。
(張りぼてデロリアンの滑稽さや、一幕のラストなんか本当に可笑しい)
やはり、みかん星人は、
こういう「ボーイ・ミーツ・ガール」で単純なミュージカルが大好きだ。
なにより、ミュージカル・プレイである必然性をすっごく感じる。
久しぶりに「もう一回みたい・・・」と真剣に感じる作品だ。
えっと。。。ヒロインの事に触れていませんが、、、がんばってました。
この舞台の「余裕綽々」という雰囲気に追いついてないのが、残念。
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コメント
そうでした、、、指揮者のパフォーマンスも素晴らしかったですね。
塩田明弘さんという方で、こんな人だって。。。
http://www.toho-m.co.jp/cnts/ashiota.php
もう一度観た暁には、彼の事も書きたい。
この舞台では、オケピが「ピット」じゃなくて、ステージの2階にあるんだけれど、
その「ステージの上の方」で妙に大袈裟に動いていたのが塩田さんでした。
楽団員や役者を「のせる」だけでなく、観客も上手く煽るパフォーマンスで、
これからは注目させていただきましょう。。。
投稿: みかん星人 | 2008年2月18日 (月) 午後 11時53分
トニー賞の授賞式が日本でも放送されるおかげで、事前にミュージカルの品定めができます。
このウェディングシンガーもトニー賞のパフォーマンスを観て、“おもしろい!日本に来て~!”と直感で思いました。
直感どおり、おもしろい!
役者さんもさることながら、コンダクターさんがまたおもしろい。
お客さんを上手にのせてくれるし、生演奏ならでは、ですね。
投稿: 舞姿 | 2008年2月14日 (木) 午後 10時31分
ハイタカさん、コメントありがとう。
いーでしょー
音楽も舞台(演出)もとってもキッチュでキュートでした。
(という表現が、そもそも80年代風)
いや、演出は本当に面白くてですねぇ、、、
例えば「飛行機に乗って移動する場面」(映画でも面白い場面)の描き方とか、
「手紙を読まれる」という、まるで「ラダメスの手紙」みたいな場面での演出は、
80年代的な「うそ臭さ」を巧みに織り込んでいて面白いものでした。
ぜひとも、おいでませ
投稿: みかん星人 | 2008年2月12日 (火) 午前 12時09分
ああ・・・いいな~~見に行きたい
この映画好きなんですよね~~。
新聞読んでいたら井上くんがミュージカル王子ということでどど~~んとのっていて・・・うむ・・・好きな骨格かも(←?)とか思ってしまった(笑)
テノール基本的に大好きです。
投稿: ハイタカ | 2008年2月11日 (月) 午後 09時21分