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2007年11月12日 (月)

『雲たか山の鬼』 by 劇団ふるさときゃらばん

「サラリーマン・ミュージカル」とか「カントリー・ミュージカル」で有名な、
劇団ふるさときゃらばん』の舞台を、初めて、観てきました。
「トラックで全国を回る劇団」としてメディアの中に見かけていましたので、
今まで「東京ではなかなか観られない劇団」だと勝手に思っていましたが(笑)
実は、もちろん、東京でもしばしば公演している劇団なのですね。。。

雲たか山の鬼』という演目は、『桃太郎』を原典にしたミュージカル仕立ての舞台。
「大人と子供が一緒に楽しみ、語り合うミュージカル」
というメッセージの通り、子どもが観ても楽しめる舞台になっています。
が、、、けっして「子どものため」には創られてはいません。
「いじめ」「差別」「環境問題」といった年齢を超えたテーマから、
夫婦間の「DV」や若者の「スキル」の問題までが織り込まれます。
その表現もけっして平易ではなく、単語も表現も実に間口が広い!
下手をしたら、大人でも知らない話題まで登場します(笑)
 (例えば「渡辺綱」と「鬼」の関係をご存知でしょうか?(*^^))

この「観客を限定しない」というか、
「観客に期待する」あるいは「観客を見下さない」舞台のおかげで、
観客は物語が伝える問題が複雑に絡み合っている様子を実感しますし、
観終わった後も、受取った幾つものメッセージを語り合うことや、
特に親子は、疑問を解決する事を通して、意義ある余韻を楽しめるのです。

それにしても、なんと楽しい舞台でしょう。
華やかな衣装に、ダイナミックなダンス。
特に女優さんたちの軽やかな「下駄タップ」はとっても楽しい。

二幕は鬼の世界が舞台となるのですが、これが実に朗らか。
まさに「夢と希望と勇気」に溢れていました。
で、クライマックスで、その鬼の世界の楽しい雰囲気を、
どうやって人間社会に持ち込むのか・・・と思いましたが、
この部分の演出も大変に面白おかしく、素晴らしい大団円。

生演奏というのも、この舞台の(というか「この劇団」の)魅力ですね。
とりわけ、ドラムスに囲まれたおじさんの凄いこと。
口笛まで吹く八面六臂のこのおじさん寺本さんが、作曲をなさっているとの事。
終演後にはロビーでも生演奏があり、主演者達がお見送り。。。

まさに「芝居」を楽しませてもらった2時間15分でした。。。

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