みかん星人の幻覚

ここに書いてあることも一因ですが（謎）
「『ウィキッド』を前日予約できるのか？」
という興味が、今回の観劇の動機です。。。正常な観劇態度では無いかもしれません(爆)

まあ、その「一因」に関して先に書いてしまうと、
「もう少し遊んで欲しいなぁ・・・」という印象の栗原オズ大王。
「いかがわしさ」や「インチキ臭さ」は素晴らしいですし、
『Ｗｏｎｄｅｒｆｕｌ』での動き、歌唱も実に素晴らしくて、
「これだったら、無理に日本語にしなくても良いかな・・・」なんて思ったり。
それでも、やはり「もう少し」ですね、、、やはり「カリスマ」という部分かな？

全体としては、なかなか良く完熟していると感じました。
　（近くで終始咳をしている客や、絶えず膝の上の鞄を弄っている客こそ未熟）
ただ、こう何度も観てしまうと「この物語には、深みが無い」と感じます。
確かにさまざまな【問題】を提示していたり内包しているようにも見えますが、
それは、多く取り入れられているパロディー同様に、
「こういう【問題】が世の中にあるのですが、あなたは幾つ気が付きました？」
という扱いに過ぎないようにも思うのです。
もちろん（そして、そもそも）どの問題も【こたえ】は各自（観客）の中にあり、
その【こたえ】を舞台の上に用意する必要はないでしょう。
でも、だとしたら、
「なぜ、登場人物達がそういう決意・行動をしたのか」という説明、
つまり登場人物の【キャラクタ各自のこたえ】に関する描写が必要だと思うのです。
問題提起ばかりで、ヒントが無い、かなり乱暴な姿勢に思います。

今回観ていて最も強く感じたのは、
「私は、登場人物の誰も好きにはなれない」という事です(笑)
なんとなく暗い人物が多いし、
愚直と言うには余りにも愚かだったり、大衆は思考停止だし。
特にネッサローズやボックは本当に苦手だし、モリブルは嫌い(爆)
フィエロに魅力を感じる部分もありますが、台詞が伝わってこないのが難点。。。
　（比べる意味はないけど、こういう部分でも『アイーダ』は本当に素晴らしい(笑)）

やはり、長い原作を省略し過ぎたのでしょうね。
それでも「長い舞台」と感じさせてしまう、、、
うーん、どーせ長い舞台を見るのなら、『ライオンキング』の方が好きかな(*^^)