『プレステージ』
『役者殺すにゃ刃物はいらぬ、ものの三度も褒めりゃいい』という言葉があります。
まあ、バリエーションの多い「決まり文句」で、下の句は臨機応変。。。
この映画が、まさにそのバリエーションでした(笑)
もっとも、この「決まり文句」が言いたいのは、
「下手なところを褒めてやると、役者は駄目になる」という意味だったりしますので、
この『プレステージ』という映画での「殺す」とは微妙に違うのですけれどね。。。
この映画で描かれるのは、
「過剰な敵愾心が身を滅ぼす」というか、、、
要するに「男の嫉妬は命懸」ということだったりするわけです。
この映画が面白いのは、
たとえば二人の人気役者が競っていたとして、
それを「客からの人気の対比」で描くのではなく、
あくまでも「当事者同士の感情」の盛り上がりでその度合いを描き出すのです。
だから、その敵愾心が、ものすごく高度なのか低級なのかが分からないのです(笑)
だけど、、、当事者同士にとっては大問題、、、全てをかけての問題なのですね。
で、この映画も、たぶん、時代背景を知らないとだめなのでしょうねぇ。。。
19世紀末のロンドンでの「紳士」同士の対決。
これが、楽しむための「鍵」だと思いました。
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