『ウィキッド』 @ 電通四季劇場「海」
5ヶ月間は「あっ」と言う間、。。。行って参りました、「海」劇場の『ウィキッド』。
カレッタの花屋さんで「枯れない花」を5%オフで買って、
みかん星人の名刺を貼り付けてインフォメーションに預けるという、
「今日の目的」を遂げて、あとは、舞台のレベッカ様をさがすだけ。
なので、今日の席は、2階のA席。
ドラゴンよりも高いところから見下ろすエメラルドの舞台は、実に綺麗でした。
レベッカさま、、、最初からお美しいです!可愛いです!ステップ華麗です!!!
特に「シス大学」の制服、似合いすぎです!愛しすぎます!!
ソロはまったくありませんでしたので、安心して観劇しました(爆)
いつまでも、銅像の台座に座っていてください!!!
発表会見でもらったCDを聴き込み、DVDで『オズの魔法使』を鑑賞し、
あげくUSJまで行ってこの日に備えてきましたが、その甲斐がありました!
いろいろと散見する『ウィキッド』関連の記事に、
「この『ウィキッド』は映画『オズの魔法使い』を観ていなくても楽しめる」
というのがありますが、、、それは、ハッキリ言って、間違いです!
では、、、映画の『オズの魔法使』をご覧になっていない方に質問です。
「オズの魔法使いの正体」を知っていますか?
「オズの魔法使いがエメラルドシティーに来た経緯」を知ってますか?
これを知らないと、この『ウィキッド』の面白さは、半減します!
『ウィキッド』の鑑賞予定がおありでしたら、いますぐに映画を観てください。
以下、強烈に舞台の内容に踏み込んでいますので、覚悟してポチッとしてください。
それにしても、これほど濃密に『オズの魔法使』と絡んでいるとは思いませんでした。
ハッキリ言って、『オズの魔法使』の原作や映画を知らないでこの舞台を観るのは、
舞台に対して「失礼」ですらありましょう。
(太平洋戦争の知識も無いままに『異国の丘』や『南十字星』を観るのと同等)
USJのダイジェスト版を観た時にも、少し感じていたのですが、
この『ウィキッド』は「オズの魔法使」が普通のおじさんである事を前提に始まるのです。
ですが、映画の『オズの魔法使』では、この事こそが物語の重要なポイントでした。
もちろん『ウィキッド』でも「魔法使いのフリをしているオズ」という描写はあります。
が!この一連の物語においては、
「なんでも望みを叶えてくれる力を持ったオズ大王が、実は普通の人間だった」
と分かる事、その「発覚・覚醒」がとても重要な意味を持っているのです。
『ウィキッド』においてもこれはとても大切で、
観客が「オズは普通の人間だったのか!」と驚いた経験を前提にしているのです。
もしも、このオズの正体に関する「なんだ!そうか!!」を経験していないと、
例えば「エルファバと水」の関係に潜む「なぁんだ!」も充分に理解できず、
つまりは、この舞台の半分を経験できないという事にすらなるのです。
1939年のカラー映画『オズの魔法使』は、
「アメリカ映画協会」が1998年に集計した「ベスト映画」の6位になっています。
また、2006年に発表された「ベスト・ミュージカル映画」では3位。
そして2004年の「映画主題歌ベスト」では、『虹の彼方に』が1位なのです。
ことほど左様に『オズの魔法使』という映画は「金字塔」なのです。
ですから、この『ウィキッド』も、
「映画の『オズの魔法使』を観ている事が前提」で作られていて当然ですし、
観ていない人への説明は、かなり貧弱です。
劇団四季は、むしろ積極的に、
「『ウィキッド』を観る前に『オズの魔法使』を観ておいてください」
という宣伝をすべきです。
この演目の大きな魅力は、映画と舞台を行ったり来たりする部分にあり、
海外で「リピート率が高い」と言われる所以もここにあるのは明白です。
せめて、映画のDVDを劇場で売るとか、
願わくば、DVD付きのプログラムを売るといった事までしてほしいものです。
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コメント
ハイタカさん、コメントありがとう。
さすが大賢人のハイタカさんですね。
コメントに書いていただいた事は、本当に大切です。
『ウィキッド』を鑑賞してから、『オズの魔法使』を2度観ましたが、
やはり「違う物語」に見えてしまいます。
特に「オズ大王」に関しては、受け容れ難いほどの違いを感じます。
この記事の本文で、
『オズの魔法使』を観ずして『ウィキッド』を観るのは『ウィキッド』に失礼だ、、、
というニュアンスの事を書いていますが、
そう、これは『オズの魔法使』に対してこそ失礼なんですね。。。
やはり典型的なのは、オズに関する部分で、
これは『ウィキッド』で知るべき事ではなく、
原作や映画の『オズの魔法使』で初めて知るべき事なのです。
実際、今日となりで鑑賞していた若いアベックさんは、幕間にプログラムと格闘して、
「そっか、オズって普通の人なんだ。。。それでエルファバを・・・・」
なんて話していました。
そういうのも「あり」なのは理解しますが、
もはや『オズの魔法使』を観て驚いて感動する事はできなくなったわけです。
過去の名作を土台にした作品はとても多いですから、
「オリジナルで感動する」という経験は、もう、貴重なのかもしれません。
だけど、やっぱりなるべく「原点」で感動して欲しいものだ、、、と、おぢさんは思うのですね。
投稿: みかん星人 | 2007年6月24日 (日) 午前 12時41分
予習のこともそうですが・・・
オズファンはやっぱりウィキッド前にもう一度自分がどこが好きだったか、どこをはらはらしたのか・・見直すのが・・・お勧めかと(笑)
ウィキッドのお話を入れてしまうと、オズの魔法使いでドキドキした気持ちが別のものになりそうで・・・(笑)
かかしが大好きで・・・かかしさんと一緒に旅をしたくて、ドロシーの砂時計のシーンは本当に悲しくて・・・
そんな子どものころの気持ちをちゃんと覚えてないとダメだなと思って、今オズの世界を再構築してます
オリジナルから産まれたもうひとつの物語は、オリジナルが大好きで、いろいろ想像していて自分なりに世界を作っていたら・・・結構受け入れるまで時間かかるんですよね・・・
いくら同じ作者といっても・・・・(笑)
ウィキッドをみて、オズをみたら、きっと余計なことを考えてしまって、初めてオズに会う楽しさは半減しちゃうのでは?とか思います。
うん・・・と上手くいえないんですが、(何をいってるかわからないかもしれません。すみません)
幼い頃にオズの魔法使いに出会えてよかったなと・・・
本当にぜひ映画を鑑賞してください。
DVDならば・・・字幕・日本語両方でぜひ楽しんでください
投稿: ハイタカ | 2007年6月23日 (土) 午後 01時18分
たけさん、コメントありがとう。
DVDの『オズの魔法使(’39)』には、特典映像が入っています。
中でも「メイキング」が最高に興味深いのですが、
驚くべき事に、この『虹の彼方に』はカット寸前だったそうです。
長すぎる、、、って事だったそうですが、これが無くなっていたら、歴史が変わっていましたね(笑)
予習が必要なのは、ここが「日本」だから、ですね。
例えば『桃次郎の冒険』を観る前に「桃太郎」の絵本を読み直す日本人は居ないのと同様で、
その文化の根から派生した作品を知るには、その文化の根も知らなければ寂しいって事ですね。
(オズの物語がどれほどアメリカで普遍的なのかも、このDVDのメイキングに出てきます)
投稿: みかん星人 | 2007年6月23日 (土) 午前 08時32分
覚悟してポチッとしました。
映画を始めて見たとき、オズが普通のおじさんだったことに軽いショックを受けました。
もちろん、リバイバル映画でしたけど。
旦那さんは「虹の彼方」が、「オズの魔法使い」の挿入歌だったことに最近知りました。
普通何も興味がない人は、そんなモンかもしれませんね。
観劇は随分先の話ですが、予習はしっかりしておいた方がより、楽しめそうですね。
ありがとうございました。
投稿: たけさん | 2007年6月22日 (金) 午前 09時45分