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2007年4月 1日 (日)

『サボテンの花』 by 演劇集団キャラメルボックス

「演劇集団キャラメルボックス」の2007年第一弾は、
なんと、音楽劇『サボテンの花』、、、つまり、ミュージカル・プレイでした。

もともとキャラメルの芝居は、音楽が重要で、
無理やり例えるなら『コンタクト』的な舞台が多いのです。
冒頭のシークエンスの後には出演者全員でのダンスがありますし、
役者は歌わないけれど、音楽がメッセージをもって存在していました。
ですから、さほど違和感無く、むしろ、
「なんで今までなかったのかねぇ。。。」という感じ。

さて、実際にその舞台を観て見ると・・・・

ちょっと無茶をしているなぁ。。。と感じる部分はあるものの、
全体としては、良くも悪くも「いつものキャラメル」になっていました。

音楽劇として成立していたのには、
客演の「コング桑田」さんの存在が大きかったですね。
「レ・ミゼ」まで経験している彼がいなかったら、この舞台は無理でしょう。
もう一人、渡邊安理さんの声が魅力的だったのも思わぬ収穫。
最後のコング桑田さんと渡邊さんのデュオ『さよなら教室 さよなら校庭』は、
見事に舞台を締め括る素晴らしい曲で、彼女のアリアが綺麗でした。
ただ、渡邊さんは2004年の入団で、役者としてはまだまだ経験不足。
台詞、特に人に対して呼びかけるときの抑揚が単純で、残念。

曲としては、西川くんがリードするワルツの『私の夢』と、
見事なラテンナンバー『僕たちはサボテンだ』は、かなりの傑作。
ミュージカル・プレイとしての流れも良い2曲ですね。
ただし、最も重要な一曲、後半の導入で多田くんが唄う『父さんの手』は、
良くできていて、歌詞も素敵なのだけど。。。。
これ、父親とのデュエット曲にしていたら、この舞台はもっと良かったでしょう。

この舞台は、表向きのストーリーとは裏腹に、
結局、父と子の関係を描いた物語なのです。
結末は、ほぼ、どんでん返しで、この父と子の部分にたどり着くのです。
 (稲川親子だけでなく、宮崎親子も、そして権藤としずくの擬似親子も)
なのに、その物語の中核が、歌ではほとんど描かれていない。
石原くん演じる稲川義則が「敬愛できる父親」として舞台に一度は存在し、
さらに『父さんの手』という歌を通してその思いがきっちりと描かれていれば、
この舞台は音楽劇としてもっと成功していたと思います。

音楽劇(ミュージカル)で大切なのは、
旋律(メロディー)にメッセージを乗せて、それを最後に昇華させることなのです。
何度も聴こえてくる、父への思いを唄う『父さんの手』なのに、
父・義則との関連を芝居として強く印象付けていないので、
クライマックスの大事な部分でこの旋律が聞こえてきても、
旋律を耳にする事で感動する、というレベルまで行けない。
 (そもそも、旋律として弱すぎるという部分もあるけれど・・・)
もしかしたら、石原くん、あまり歌が得意ではないのかな?、、、、残念。

さて、、、そもそもお芝居としてのお話ですが。。。
この物語は、そんなに魅力的ではありませんでした。
そもそも、キャラメルの芝居には時々あるのですが、
「子どもの思い」なんてのを声高に云う物語を私が苦手なのもあります。
が、なによりも、
「卒業の自由研究のテーマとして『サボテンの超能力』は相応しくない」
という問題の起こし方が、面白くない(笑)
ま、原作がそうだから仕方ないのですが、
「サボテンの超能力を研究する」事の、どこがダメなんでしょうね(*^^)

全体に「作りもの」っぽい印象の舞台で、
悪くはないのですが、たぶん私はこの舞台を忘れてしまうでしょうね(^^;;

ところで、、、、
プログラムのおまけに「サボテン栽培キット」が付いてきました。
ちょっと、育ててみようかと思います。

Cactus1  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このアーカイブされた土を解凍すると(笑)

Cactus2  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うわぁ、、、膨らんで美味しそう(爆)
ここに種を蒔いて。。。乞うご期待?

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コメント

はじめまして。いつも楽しい観劇レポ拝見させていただいています。四季も好きなのですが、去年の夏公演から、キャラメルボックスのあの若いパワーに惹かれてます。サボテンの花は、私も”子どもがテーマって苦手”とか思いながら、観に行った一人です。コンゴさんの歌声いいですね。個人的に今回の公演は気付かされるもの、得たものが多くて、途中から涙が止まりませんでした。サボテン栽培キット買ってくればよかった・・・。成長したら教えてください。

投稿: 茶トラ | 2007年4月 4日 (水) 午後 08時00分

茶トラさん、コメントありがとうございます。

》キャラメルボックスの若いパワー
まさにそうですね!
なんだか急に劇団が若返った気がしますよ(笑)
「新しい革袋に古い酒」といったところですかね。。。褒めてます(爆)

コング桑田さん、最高ですねぇ。
あの明るさは、キャラメルに似合っていました。

正直、私としては「またか・・・」というお話でしたが、
その「またか」をキッチリと見せる力というのも、実は、魅力なんですね。
劇団としての「カラー」がそこにあって、
で、それを求めて愛していると自覚させてもらえます。

サボテン、、、まだなにも変化がありません(*^^)

投稿: みかん星人 | 2007年4月 5日 (木) 午前 08時48分

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