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2006年12月 2日 (土)

『ザ・バタフライラヴァーズ―梁山伯と祝英台』 by 上海バレエ団 @ 秋劇場

「中国文化フェスティバル」の第二弾を観て来ました。
今回は「バレエ」の舞台。
先週の『雷雨』同様、中国では有名な物語だそうですが、
その物語がとても面白く不思議なものでした。が、それは後ほど。。。

中国のバレエと言うと、
7月に広東雑技団の『アクロバティック 白鳥の湖』を観ています。
が、このアクロバティック・バレエは、今朝のTVによると、
「雑技団」による舞台だったようで、
つまりは今回のフェスティバルで来週「秋」で上演されるものに近い。
ですので、純粋な中国のバレエは、今回が初めてという感じです。

さて、中国のバレエを語ろうと構えてみましたが、
実は「バレエ」を観始めたのが最近なのを思い出しましたので、逃げます。
詳しい事は他力本願させてください、、、リンク失礼します> 暁音さん

バレエ初心者の私が観て感じたのは「あんまり揃ってないなぁ」という感触でした。
一幕での美しい女性達(蝶?)の場面からして、腕の角度とかが揃ってないのです。
「これで良いのかなぁ?」と思いつつ、二幕の学生たちによる群舞を見ていましたが、
こっちも「なんだか、まとまってない」という印象。
面白かったのが三幕で、ここでの「馬軍団?」は素晴らしくて凄かった。
 (隣の「あの人」は、「だから男性群舞は面白い。ゾーザー内閣ダンスとか」と一言)

この三幕では、結婚式の様子が描かれていて、
花嫁にかぶせる冠の事など、「中国」を感じられてよかったですよ。
だけど、、、この物語って、なんだか変でした。

こちらのページによると、この物語は、
『牽牛織女伝説』(七夕の起源となった物語)
『白蛇伝』(人間の男と「化身」が結婚するよくある物語の原点)
『孟姜女(もうきょうじょ)』(これは日本には無い物語かなぁ。。。)
に並ぶ【中国四大伝説】のひとつに数えらる有名な物語だそうです。
『梁山伯と祝英台』は、「中国のロミオ&ジュリエット」と称えられもするそうですが、
別に「家同志の争い」に巻き込まれる訳ではないし、
「連絡の行き違い」で悲劇になるという結末でも無いので、あまり当たってません。

劇団四季の劇場で渡された公演のチラシに「あらすじ」が載っていました。
それによると、ヒロインの祝英台は、
「両親が娘に男装をさせてまで、良妻教育を受けさせた」
とありますが、その一方で「嫁ぎ先は、地元の富豪・馬家」とも決めています。
問題は、その「良妻教育の学校」が「男装しなければ行けない」という点。
これ、元々のお話では「科挙になる学校」とのことで、
裏返せば「女に教育は要らない」という時代のお話であるわけです。
で、この物語は、基本的にそれを裏書している気がするのです。
つまり「なまじ勉強なんかさせるから、悲劇が起きた」と。。。

この『梁山伯と祝英台』に限らず、上に書いた【中国四大伝説】は、
どれもが「恋愛によって人生が大きく動く」ことをテーマにしていると感じます。
機織の名手が恋によって仕事を疎かにする七夕のお話も、そうでしょう。
ですから、この『梁山伯と祝英台』は、
「色恋によって狂わされた人生」がテーマであり、
ゆえに「二人の恋がそんなにも熱烈だったのか」と感じさせてほしい。
ところが、、、この舞台の二幕がそれに当たりますが、
どうもこの辺りの「吸引力」が大変に弱かったように思うのです。
 (そうですなあ『鹿鳴館』の若い二人の恋愛のごとく、淡白)

先週観た『雷雨』では、過激なほどの「愁嘆」に驚きましたが、
それが本当の「感情」となって観客に伝わっていたか?と考えると、
微妙に「違う」とも感じていました。
いかにも「演技」然としていて、うそ臭く感じていのも事実です。
で、今回のバレエでも、似たような思いをしました。
姿態・仕草・音楽は「恋の切なさ」を表現していますが、
それに心を伴っていたか?というと、そうではないと感じたのです。

そしてまた、『雷雨』の時にも感じたことですが、
「このバレエは、中国で、誰が観ているのだろう?」という疑問も感じました。
この舞台を観ていて「面白い」とは感じましたが「カタルシス」は得られませんでした。
そもそもバレエにおいて「カタルシス」が存在するのかをまだ知りませんが、
全身が痺れるような感動を得る事は(或いは予感すら)ありませんでした。
演出的には素晴らしいのですよ。。。
自分が何者であるかを伝える赤い布や、
奪えずに憤死してしまう場面などは、実に上手い演出なのです。
が、、、ただ「ほー」と感心するばかりで、心が動かされない。感動しない。

もしかしたら、中国の演劇って、技巧主体なのかしらね(笑)

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コメント

みかん星人さま、こんばんは。
「バタフライ…」のあらすじって、私はあの説明ではいまいちつかめませんでした。
これはやはり、原作を読むべきなのかも…

私のイメージとしては「ロミオとジュリエット」というよりも「オルフェイスの窓」(池田理代子著)です。
これはさすがのみかん星人さまも、ご存知ではないでしょうか?(少女漫画なので)
もしかしたら奥様はご存知かもしれませんね~
TBさせていただきました。

投稿: 暁音 | 2006年12月 4日 (月) 午後 10時30分

暁音さん、コメントありがとう。

『オルフェイスの窓』は知りませんです。
あの人は、どーでしょうか、、、コメントください>福井狂さま

「オルフェウス」というぐらいですから、
そういう方向の(笑)お話なのでしょうね。。。
 (蝶となって飛ぶなんてのは、実にアジア的ですが)
私も「ロミオとジュリエット」よりは、
もっと単純でありふれた物語の様に感じました。
 (なんとなく韓国映画にありそうな物語だなぁ・・・とか(爆))

それにしても、読むべき「古典」って、多いですねぇ。。。

投稿: みかん星人 | 2006年12月 5日 (火) 午前 12時42分

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中国文化フェスティバルの上海バレエ団公演『バタフライラヴァーズ―梁山伯と祝英台』を観てきました この話は以前本で読んだことがあったので、すんなりと理解することができました。 隣で見ていた知人は、内容を知らずに観... [続きを読む]

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