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2006年10月14日 (土)

『ワールド・トレード・センター』

冒頭、まだそれが起きていない摩天楼の一角に、
WTCの2本のビルが見える光景に、胸が震えた。
私はついにそのビルを見ることは無かったけれど、
あのビルが聳えている光景は、妙に懐かしかった。

ワールド・トレード・センター』は、
「同時多発テロ」を舞台にした「家族愛」の映画になっている。
ただし、やはりあの事件が持っている衝撃は大きく、
それが「どうして起きたか」と考える以前に、
言葉にし難い恐怖や怒りを感じて息苦しくなってしまう出来事。
そう感じさせてくれる、これはやはり、「あの事件」の映画なのだ。

セプテンバー11』という短編オムニバス映画があって、
その中の1本が、この事件を疑似体験させてくれる。
が、この『ワールド・トレード・センター』では、
場面のオーバーラップ時にスクリーンが真っ暗になる演出(編集)で、
あの日の断片化された記憶を不気味に呼び覚まさせる。
そんなオリバーストーン監督は、やはり、狡猾だった。。。

彼は「率直な映画」として、政治的なメッセージを排除して制作したといっている。
けれど、彼はこの映画の中で「同時多発テロ」への疑問を提示している。
それは、WTC7号棟の崩壊映像を入れてある、という部分。
映画をご覧になればわかるけれど、
今まであまり(日本の)マスメディアでは取り上げられていない、
「WTC7号棟の崩壊ビデオ}をテレビのニュースの中に登場させている。
これは、この事件がそれほど単純ではないという証だ。

ともかく、記録としての意味も大きいこの映画だけれど、
最後に2人が救出される場面は、ドラマとして感動的だった。
特に、二次災害の危険の中で彼らを救出する場面の緊張感、
そして家族と再会する場面の心地好さ、、、上手いなぁ。

そう、この救出劇が「事実」であるという事。
謎が多い「同時多発テロ事件」ではあるものの、
沢山の命か失われたという事と、
命懸けで彼らを救出した人々がいたという事は、事実だ。
そのことをしっかりと意識するためだけでも、この映画の意義は大きい。

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