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2006年9月30日 (土)

『江戸の閨房術』 by 渡辺信一郎

最近、「読書感想日記」がよく出てくるこのブログですが、
それにはちょっとした「わけ」があります。
そこで「書評を書きましょう」と手を上げた本が、
最後の晩餐の作り方』と『中原の虹』と、この『江戸の閨房術』なのです。

「閨房」という言葉をご存知でしょうか?
「寝室」のことを指すのですが、今ではすっかり死語ですね。
「閨閥」という言葉もありますが、
例えば、新しい総理大臣は「閨閥政治」の発露ともいえます。

つまりは、ちょっと「そっち方向」のお話なので、
以下は、大人限定のお話・・・ま、そんなに過激なことは書けませんけど(笑)

「閨房術」というのは、要するに、
「大好きな人と仲良くして、大好きな人を歓ばせる方法」の事で、
35年ほど前に流行った奈良林先生の本と同じ内容です。
が、この本はそのタイトルの通り、
江戸時代に書かれた「閨房術」をまとめているもので、
約10倍もの時間を経ている、由緒正しい本なのです。

ですので、その体裁は、まず「由緒正しい閨房術」がオリジナルで紹介され、
続いて渡辺信一郎氏の「現代訳」が続きます。
が、惜しいことに、それの繰り返しがずーっと続くのです。
あくまでも「江戸の閨房術」を紹介することが主眼であるらしく、
それを「いま」の価値観や科学で検証するという踏み込みは、少ない。

ところが、読み進むと、
「どうして『男』というのは、かくも変わらないのか」
と、呆れるほどに「閨房術」の必要性が変わらないことに気がつきます。
この本で紹介された「江戸時代の閨房術」は、
私が若かった頃の『ホット・ドック・プレス』に書かれていたそれと変わらず、
それこそ「奈良林先生」が書かれた本の必要性と少しも変わっていないのです。

それは、
「男は、少なくとも江戸時代から、愛することが下手だ」という事と、
「女は、少なくとも江戸時代から、愛されるのが難しい」という事ですね。
この本に期待したいのは、この問題に取り組むことであった気がしました。

この『江戸の閨房術』は、何の為に書かれたのでしょう?
そもそも「How to本」というものを読む人は、
「その世界(この場合は閨房術)に関心がある人」であって、
この本に関心を持っている人は、閨房術に関心があり、
「愛する人をもっと歓ばせたい」と思っている人だったりするわけです。
こういう人にとって本書は「再確認」や「トリビア」に過ぎないのが、残念ですね。

ただ、「殿様」の育成環境に関する話は面白かった。
また、それこそ江戸時代の「その手の本」が目的としていた、
「新婚家庭の必需品」としては大変に面白く、有意義なのかもしれません。


江戸の閨房術
  • 渡辺信一郎
  • 新潮社
  • 1155円
Amazonで購入
書評

【書評リンク】
旦那@八丁堀さん
B級鑑定士-アンチγGDP by QAZoo99さん
mixi
フレパ

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