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2006年8月 7日 (月)

『王と鳥』

アニメーション映画『カリオストロの城』を映画館で観た時の衝撃は、
今も忘れられない。。。吉祥寺の映画館だった。
尾道を舞台にした、これまた大好きな『転校生』との併映で、
お目当てはむしろ『転校生』だった。
もちろん、子どもの頃から映画を撮っていた私には『転校生』も素晴らしかったし、
「尾道」という街にもとても憧れたが、、、それはまた、別の話。

ともかく『ルパン三世・カリオストロの城』は圧巻だった。
ルパン三世をはじめとするキャラクターの描かれ方も良かったが、
ともかく「カリオストロの城」という舞台が、凄かった。

長く、その舞台は、宮崎監督の完全なオリジナルと信じていたが、
ここにきて、その本当のオリジナルに触れることとなった。
それが、紆余曲折を経て、それでも1980年に完成したこの映画、
『王と鳥』なのです。

細かい話は、こちらのサイトをご覧頂くとして。。。。
 (特に予告編は必見!!!)
この映画には、宮崎監督や高畑監督の原点が数多く、ある。

上に書いた『カリオストロの城』は、その城の構造そのもの、
とりわけ「落とし穴」や「エレベーター」に、「オートジャイロ」もそうでしょう。
『風の谷のナウシカ』に登場する巨神兵。
『天空の城ラピュタ』で暗躍する秘密警察。
『未来少年コナン』で描かれた三角塔の地下住民。
いや、三角塔のディテールにも、この映画は潜んでいる。

『王と鳥』の物語は至極単純で、
登場する誰もが、階級や立場のメタファーですから、
 (そういう意味では、『もののけ姫』の構造も、この映画の換骨奪胎)
キャラクターのディテールを描くことは省かれて、
キャラクター同士の位置関係(位相)と、
そこから生まれる物語の流れ(ベクトル)が描き出される。
それは、よくできた「論」を読むような感覚だったり、
歴史上の事実を後世の学者が解読すような面白さが、ある。

ともかく、この映画は必見中の必見です!

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受信: 2006年8月 8日 (火) 午後 05時50分

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