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2006年8月 9日 (水)

『雨と夢のあとに』 by演劇集団キャラメルボックス

演劇集団キャラメルボックスが再び挑む「脚色もの」。
今回は、一度テレビドラマとして膨張脚色したものを、
125分の舞台用に凝縮脚色したという濃厚な物語。
それが『雨と夢のあとに』です。

主演?女優が本物の女子小学生(笑)という、
「大きな子どもの集団」であるキャラメルが、21年目にして、
とうとう「本当の大人へ」と成長した画期的なもの。

しかし、やはりこの演目は、原作の勝利でしたね。。。

「心が通じ合っている人にだけ見える」
「人に触れると生命力を奪う」
「心を込めれば通じる」
原作にあるこの3点の設定は、本当に上手い。
さらに、これが単なる設定として存在するだけではなく、
物語に深さと、大きな感動を与える原動力になっている。

本当に心が通じているとは、どういう事なのか・・・
大切にする、愛するというのは、どういう意味なのか・・・
そして、心を込めるというのがどれほどの事なのか・・・
流石はキャラメルボックス、、、この辺りをキッチリと描き出す。
『スキップ』では微妙に外したと感じたけれど、
こういう「核」を描き出すのは、キャラメルの右に出る劇団は、無い。

この演目で、もう一点「上手い」と感じたのが、演出。
場面転換の激しい劇団で、
クライマックスでは右へ左へと大騒ぎなのだが、
この『雨と夢のあとに』では、奥行きのある演出が冴えていた。
今までも「舞台前方」と「舞台奥」で同時進行する演出があったが、
今回はそれが更に重層し、そしてとても滑らかになっていた。
まあ、老練というか、老獪なのかもしれない(笑)

この『雨と夢のあとに』で私が最も讃えたいのは、岡田さつきさん。
彼女の演技が、確実な解析と揺ぎ無い信念に基づくものであるからこそ、
この舞台が成立していると言っても言い過ぎではないでしょう。
この舞台での彼女こそ、完璧と呼ばれるべきかもしれない。
また、いつもは強引で騒がしく粗野な三浦君が、
この演目では実に良い味を出している。
それは、ダッチも同じかも知れないが、もともと彼は上手いからなぁ。

『雨と夢のあとに』は再演が大変に難しい演目。
もし興味があるのなら、この公演は必見です。

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