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2006年2月 6日 (月)

『ミュンヘン』

来月3月5日(日本では6日)に発表される第78回アカデミー賞で、
「監督賞」と「作品賞」などにノミネートされている、今年の期待の1本。

「スピルバーグ作品」と構えて観すぎてしまったせいか、
ちょっとばかり拍子抜け、、、
もっと「愛が大事」とか「戦争反対」とか説教臭いのかと思っていたのに、
意外にも淡々として、
むしろ「諦観」というか、「冷静」というか、ともかく醒めた視線を感じた。

みかん星人は、自分をそれなりに物事を知っている奴と思っているが、
「イスラエル建国の推移」といった部分は、具体的に知らないのね。
この映画は、そんな経緯を知らずとも、
「映画の中」だけで完成しているし、脚本もとてもよく練れていて、
155分も難なく観させてくれる。
が、
やはり、「歴史」を知っていると、もっと楽しめる。

フランスを舞台にしたサスペンスとくれば、
どーしても黒い「シトロエンDS」が定番(笑)
これに登場したDSは本当に綺麗に(道具として)撮られていたなぁ。
撮影はいつものカミンスキー氏だったけど、あまり「狙った」構図はなく、
その分「ドキュメンタリー」に徹している感じが、こわいほど。

それでいながら、例えば、
ベッドを切り裂く場面での『カンバセーション…盗聴…』
パパとの食事での『ゴツドファーザー』
遠景でメンバーを捕らえる辺りの『007シリーズ』
らに対するオマージュ、或いは記号の導入が、スピルバーグらしいのかもしれない。
「ドキュメンタリー」でありながら「エンターテインメント」でもある。

ただ、
やはりこれはドラマとしては「入門編」であり、「中途半端」だと感じる。

キリスト教に疎いから「オリーブの木」という寓意も分からなかったし、
「国」を"country"とも"land"とも言わず"place"と言う事も分からない。
そもそも「シオニズム」って???という感じなので、
その辺りも理解できたら、ますます、、、つまらなく感じるのか(笑)
(スピルバーグ作品は、そういえば、対象を深く知るほど色あせるかも)

サスペンス映画として観られない題材なのが、混迷の理由か(笑)

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コメント

スピルバーグは作品のふり幅が広いですよね
ゴルゴのさいとう・たかをプロダクションみたいに、
何人もスタッフがいて
「じゃあキミはSF班、キミはヒューマン班、キミは
コメディ」って振り分けられてるのかもしれません…
私はどっちかというと愛と正義とかはキライなので
楽しめそうです。でも宇宙戦争のバカ殺戮モノも結構スキ。

投稿: 静馬 | 2006年2月 7日 (火) 午後 09時35分

静馬さん、コメントありがとう。

なるほど、、、そういう意味では、
「アンブリン(スピルバーグの映画会社)」と、
「劇団四季(浅利御大のワンマン会社)」は、
似ていますね(爆)

スピルバーグは、
『カラーパープル』でオスカーが取れなかったのが、
いまだに悔しいのかも。。。
だから、本当は「ドーン映画」が大好きなのに、
時々「ジーン(とくる)映画」を撮っちゃうのですね(笑)

ただ、彼の語り口に漂うユーモアは好きです。
この映画でも「大量女装」場面があるのですが、笑えます。

投稿: みかん星人 | 2006年2月 9日 (木) 午後 11時50分

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