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2005年9月17日 (土)

『スケッチブック・ボイジャー』アポロ

『スケッチブック・ボイジャー』東京千秋楽の録画を観た。

演じているのは「アポロ・チーム」で、本当は劇場で観ていたハズのもの(笑)

やはり、この演目の弱点は、
「漫画の登場人物に感情移入がしにくい」事にある。

そもそも見せられるのは最終回というシチュエーションだし、
最後になって脚本家が居ないから漫画がキャラクターを変えてしまう。
なので、ますますもって感情移入が難しい。

さらに物語が行ったり来たりするから飲み込めない。。。

後半に露わになってくる「のはら」の思いが、
もっと緩やかに前半から織り込まれていたりすれば、
「いつものキャラメル」として成立するのだけれど。。。

ま、それでも再演されているお芝居なので、今更というところ。
劇団四季の『夢から醒めた夢』の中に瑕疵を見つけたところで、
それが「観続けられてきた傑作」を汚すことにはならないのと同じか(笑)

せっかく両方を観られたので、軽く比較など。。。

まずは「のはら」。
大森「のはら」は、後半に露呈する自分の思いに抵抗する様子が上手い。
「子どもじゃない!」という叫びが【ジェミニ】で最もキャラメルだった瞬間。
坂口「のはら」は、漫画家としての存在感が凄かった。
大森さんが机に向かっても「手慰み」にしか見えなかった事もあって、
坂口さんの「明日の朝までに50枚」という姿勢が際立っていた。

ついで「諸星」。
正直いって、大内君がこんなに上手くこなすとは思っていなかった。
彼の言葉の使い方、発音の仕方はとても自然で、
少しばかり飽きてきていた西川節と比べるまでも無く上出来!
大内君の弱点である怒鳴り声の通りの悪さも今回はあまり無し。
(もっとも、劇場で聞いていたら違うのかもね)
西川君は相変わらず上手いのだけれど、
どうも彼の「説得調」というか「わけしり」な雰囲気が、今回はずれていた。
ただし!彼のボール扱いは驚くほど上手い。
次に書きますが、西川&細見のサッカーシーンは感動的に上手かった。

さてその「カケル」くん。
畑中君って、私が思うに、追い詰められた時の反抗的な態度に魅力がある。
『TRUTH』での役どころもそんな感じで良かった。
ただ、今回は「どんでん返し」の部分も含めて、
「積極的に打って出る」という姿勢の役柄で、
これは「純」という匂いが残る彼には難しいかも。
それはしかし、細見君においても同じだったりするはず。。。
が、今回の細見君はとても魅力的だった。
「サッカーをする僕でも好きになれる?」という問いかけ辺りは、
さすが新婚だからか?(笑)とても上手い。
(実はこの台詞は、彼の役どころに於いてとてもとても重要なのだ)
そしてサッカーの演技。ここにおいては細見君は凄い。
逆に畑中君は、役者全体を見渡してもボール扱いが下手。
(PKするときにあんなに体が開いていたらふかしてしまう)

さて、そうなると新婦演じる「夕顔」。
新婚早々「夕顔」を演じるなんてのも随分な気がしますが(笑)
真柴さんは、本人も解かっているだろうけれど、論外で(^^;;
これが【ジェミニ】が面白くない唯一最大の点。
で、この辺りからも解かるのだけれど、
冒頭に書いた「感情移入のしにくさ」を、
この劇団員のキャラクターで賄おうとしている姿勢が、とても不安。
で、前田さんですが、今のキャラメルでは「他に考えられない」配役ですね。
性格、動き、発声、なにもかも完璧かな。

劇団員のキャラ依存がいい方向に出ていたのが「ダイゴ」と「ヤマアラシ」。
特に【アポロ】の岡田&中村は素晴らしい。
最初の「すし店ネタ」から見事にハマってる。
ちょっと岡田君には「役不足」という感じたけれどね(笑)
【ジェミニ】の三浦&大木も楽しみなコンビ。
三浦君の台詞に明瞭さが加わってくれると楽しいだろう。

その敵役「ジャコウ」と「マサムネ」。
岡田さつきさんも「他に考えられない」適役だけれど、
みかん星人は温井さんの「上品ぶった雰囲気」に惚れました。
それに、好みだし(爆)

面白かったのは「揚飛」の實川さんと岡内さんの対比。
そーだよね、この二人、おきゃんだよね(笑)

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コメント

 トラックバックありがとうございます(^^:
 いや、初めて逢う人にはみんな
 「え?先生?しかも国語?」と
 驚かれるんですよ。
 小川えりーにも「見えないですね」と
 きっぱり言われました(爆)
 
 そうか、やっぱりサッカーシーンは経験者の
 西川&細見が上手いんだ。
 私は、畑中くんのスピードしか観てませんでした
 っていうか、目がくらんでました(笑)

》「サッカーをする僕でも好きになれる?」という問いかけ辺りは、
》さすが新婚だからか?(笑)とても上手い。
 ああ、そうかも。この辺の自己承認欲の表現の上手さの
 違いかもしれないです。この二人の違いは。

 そうそう、大木さんすごくよかったですよね。
 他の女優さんに比べると地味ではあるけど
 実はすごくキュートだと思うんです。
 だけど、今回のヤマアラシは、
 そこを飛び越えた感じでよかった。
 去年の温井さんのアラシより好みです。
 温井さんは今回のジャコウの方がはまってますね。
 宝塚みたいだった(^^;
 
 坂口さんは、実際にイラストお上手だから
 (あ、みっこさんもみき丸書いてますけど(^^;)
 本格的に見える気が・・・
 ストレートヘアになってて、
 若返ってて素敵でした(^-^)
 早くジェミニの感想書かねば・・・(^-^;;;
 
 

投稿: 海紘 | 2005年9月17日 (土) 午後 10時20分

 海紘さん、コメントありがとう。

 そうですねぇ、、、「先生」に見えなくも無いのですが、
 高校生の男の子には刺激が強い先生だろうと、
 ちょっと生徒諸君を思うと気の毒になったり。。。

閑話休題

 畑中君はスピードはありましたが、
 「ボールの重さ」のようなものを感じさせてくれないのですね。
 特にヘディングをする時に頭や頸にくる衝撃は独特で、
 それは西川&細見コンビでは完璧に再現されていました。


》この辺の自己承認欲の表現の上手さの
》違いかもしれないです。この二人の違いは。
 細見君の場合は、
 「愛してほしいのは、僕のこの部分なんだ」という感じ。
 畑中君は、
 「正直に僕のことを愛してないって言えよ!」という雰囲気。
 でも、こう考えると、小次郎としてなら後者の方が合ってるのかも。

 それにしても、この場面、細見くんと綾ちゃんで観たかった(爆)


》温井さんは今回のジャコウの方がはまってますね。
 うん。。。あの人、「凛」って感じなんだもの。。。(*^^*)

投稿: みかん星人 | 2005年9月20日 (火) 午前 09時28分

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