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2005年6月11日 (土)

『ボーイ フロム オズ』 @青山劇場

タイトルにある「オズ」とは「オーストラリア」のこと。
つい『オズの魔法使い』を連想するが、強ち外れてはいない。

ピーター アレン(Peter Allen)」というアーティストをご存知?

70年代後半から80年代にかけて活躍したシンガーソングライター。
「リタ クーリッジ」が歌って大ヒットした『Don't cry out loud』は、
邦題を『あなたしか見えない』として伊東ゆかりが歌い大ヒット。

大好きな映画『ミスター・アーサー(Arthur)'81』のテーマ曲、
『Best that you can do』(『ニューヨーク・シティー・セレナーデ』)は、
彼がその一部(有名なサビの部分)を書いていたとのことで、
これでアカデミー歌曲賞を貰っている。
この曲は「クリストファー クロス」が作ったのだと思っていたので、
ちょっとばかり驚いた(笑)

この『ミスター・アーサー』のヒロイン役が「ライザ ミネリ」だけど、
ライザとピーターは67年から70年まで夫婦だった。

元々ピーターは、
ライザの母「ジュディー ガーランド」に見出されてオーストラリアから渡米。
ジュディーと言えば『オズの魔法使い』・・・というわけで、冒頭に戻る。

そんなピーターの生涯をミュージカルにしたのが『The boy from OZ』。

元々はテレビのドキュメンタリーとして始まり、
舞台のミュージカル・ショーとなってオーストラリアで大ヒット。
ブロードウェイに進出し、2004年のトニー賞で主演男優賞を受賞。
受賞したのは「ヒュー ジャックマン」もまたオーストラリア出の俳優。
2004年のトニー賞授賞式での彼のパフォーマンスは、
少しボードビリアン入ってて面白そうな舞台という予感だった。

それが意外に早く日本に輸入され、
『ボーイ フロム オズ』として日本語で上演されている。

企画制作は「フジテレビジョン」、
協賛は「ジャックス」、
協力は「エイベックス」、
しかして実体は、主演がV6の坂本昌行くんという事で、
そう、、、ジャニーズなのだ。

ジャニーズといえば『SHOCK!』を観て良さは分かっているが、
ファンにだけ公演情報が伝わるし、ともかくチケットの入手が困難。
実は今回の公演情報も、出演者から、
「こんな舞台に出ますよぉ」とメールをもらって知った。
知らせてくれなければ危うく見逃すところだ(笑)

さて、観てきた感想。

坂本くんって、上手いのね。

ほぼ全員がジャニーズの『SHOCK!』とは違い、
周囲を上手い役者達かためている事もあるんだけれど、
坂本くんの歌もダンスもそしてMCも大いに見応えがある。

なにしろ自分の人生を振り返りながら進む舞台なので、
ピーターは殆ど出ずっぱりで台詞もとても多い。
が、
坂本くんはちゃんと終始「ピーター」になりきっていた。

ピーターを見出す「零落れた大スター・ジュディ ガーランド」を鳳蘭さん。
その娘で、ピーターと結婚した「ライザ ミネリ」を紫吹淳さん。
二人の大柄な元タカラジェンヌが脇を固めていてなんとも美しく上手い。

さらに、みかん星人の最初のアイドル・今陽子さんが、
ピーターの母で登場し、二幕にとても素晴らしい声を聞かせてくれた。

 

一幕目の後半でピーターの「同性の遊び相手」が登場する。

その彼、上野聖太くん、がこの芝居の事を知らせてくれたのだが、
とてもとてもオイシイ役で、それを巧くこなしていた。
彼に興味のある方は、是非、双眼鏡でその彼を見ていてほしい。
ピーターの後ろで妖しく踊りながら、
ものすごぉーくエッチな表情をししてみせる。

物語は、時間軸を巧みに操って、
見事に「ピーター アレン」を描き出す。

特に終盤の「二人のピーター」のやり取りは泣けてくる。

これを坂本君は見事に演じきっていましたが、、、
さて、他の人が演じるピーターも観たい。

例えば、劇団四季の下村さんだったらどうだろう。。。
歌が上手いという事では、山口祐一郎さんでも観てみたい。

ま、次回、どこで誰の『ボーイ フロム オズ』が上演されるにしても、
事前の宣伝と、チケットの取りやすさは、なんとかしてもらいたい(笑)

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コメント

 チケットが手に入ってしまったので、再見。

 舞台って本当に「いきもの」なんだよねぇ。
 前回は「始まって2回目」の舞台だったからか、
 「なま堅い」ところが多かったけれど、
 今回は「あと4回」の舞台という事もあり、完熟。

 感動したのが「団 時朗」さんの変化。
 プロモーター役の彼は本当に素晴らしく良くなっていた。
 彼は二役を勤めているのだけれど、
 それぞれが彼の中に明確に誕生しているようだった。
 おかげで、
 彼と出番の重なるIZAM君の未熟さが目だってしまったけど。

 「なるほど!」と思ったのが「鳳蘭」さん。
 前回のジュディーはとても生臭くて、強烈な存在だったけれど、
 今回はその中に「諦め」に似た醒めた視線を感じた。
 そのせいか、ジュディーの死を悼む曲ではとても感激してしまい、
 苦しいほどに切ない気持ちにさせられてしまった。。。

 そもそも、ピーターの曲には「完璧な明るさ」が無くて、
 陽気でメジャーな曲なのに、どこかにマイナーが隠れている。
 今回は事前にCDを聞き込んでいたこともあるけれど、
 そのピーターの「心の闇」を至る所に見出して、
 「本当に素晴らしい舞台!」と思った。

 だから、とても惜しいなぁ、、、
 これがジャニーズ系で終わってしまうのが(爆)

投稿: みかん星人 | 2005年6月26日 (日) 午後 11時32分

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