« 2005年5月 | トップページ | 2005年7月 »

2005年6月26日 (日)

『砂の器』

 松竹110周年とかで、関係ないのかな?
 『砂の器』がデジタル・リマスターされて東劇で上映されています。

 この映画はみかん星人が中坊だった頃に公開されて、かなり話題でした。
 小説は読みましたが、その小説が重くて面白くなかった事もあり、
 今回の鑑賞が初めての鑑賞となりました。
 13歳の私にこの小説の意義が分かるはずも無く、
 また、テーマとなった事柄も「違う世界の問題」と思っていた頃でしたので、
 当時観ていても無駄だったんだろうなぁ・・・

 2時間20分もある映画。
 みかん星人は「100分超えたら駄目よ」と思っていますが、
 少なくともこの『砂の器』は飽きずに観ることができました。
 (ま、本気で無駄を省いて100分にしていたら、世界じゅうで愛されたでしょうが)
 その理由の大半は、後半の組曲『宿命』を織り込んだ演出にありましょう。
 曲と過去とが織り成すタペストリーが美しく、
 またその完成したものが観る者に突きつけるメッセージの強烈さは、
 他に類をみない程に完璧と言っていいでしょう。

 実は、この映画を観ていて「ほー」と感心というか感動すらしたのが、
 「物語の根幹は刑事の視線だけで作られている」という点。
 つまり犯人の心情はおろか、その動機すら刑事の「推理」でしかないのです。
 原作を読んだのが30年以上前なので憶えていませんが、
 こんなにも一方的な物語ではなかった気がするのですが・・・
 ともかく、この大胆な演出(脚本)によって、
 この映画は「見て来た様な嘘」を語る浪花節的な質感を持つのですね。
 「本当のところ」は分からないけれど、
 「こうに違いない」という決め付けの中にある湿度が、不思議と心地よかった。

 それにしても、この映画が30年前にできていて、
 当時多くの日本人が鑑賞し感動たにも関わらず、
 「世の中は殆ど変わってこなかった」という現実は、どう考えれば良いのでしょう。
 例えば、数年前にHIVに感染して苦悩する女の子を主人公にしたドラマがありましたし、
 車椅子で生活をするヒロインの恋愛を描いたドラマは高視聴率を取りましたね。
 ですが、この国ではHIVポジィティブは増え続け、
 街角には放置自転車がいっぱいで車椅子が通行できない状況が続いています。

 この国は、バカばかりが住んでいるのか?

 ま、そんなこんなで、感激するとともに、落胆した今日でありました(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (3)

2005年6月18日 (土)

そしていよいよ「福井マンカス」

 ようやく「福井マンカス」を堪能してきました。
 堪能とはいうのものの「ジェリクル・ギャラリー左21番」でしたので、
 どちらかといえば「芝タガー」と遊んだ(笑)という感じですが(*^^*)

 さて、福井マンカス君。
 後から考えてみれば当然の事ですが、
 福井君のマンカストラップは「真面目」なんだよね。
 「ラダメス」の彼から考えれば本当に当然。
  (って事は、まんいち「阿久津マンカス」があったとしたら、
   それはきっと「お山の大将」みたいな様子だろう(笑))
 例えば、腕を伸ばす時、走る時、威嚇する時、、、
 「福井マンカス」は目一杯、懸命に、それをする。
 誰よりも真っ直ぐ大きく腕を伸ばし、早く走り、恐ろしく威嚇する。

 以前「趙マンカス」を「冷静なリーダー」、
 「芝マンカス」は「面倒見のいい親父」と書きましたが、
 「福井マンカス」は「自ら行動するヒーロー」というイメージ。
 将来は立派な政治家・バストファジョーンズかね(*^-^)
 ともかく、ある意味、最も【普通】と言うべきか>「福井マンカス」
 これからの「仕切り」が楽しみです。

 さて、
 初めては他にもありまして、、、グリザベラが早水小夜子さんでした。
 「金グリザベラ」には毎度泣かされるみかん星人ですが、
 「早水グリザベラ」に感じたのは強さと鼓舞でした。
 「早水グリザベラ」は、たぶん、メスのマンカストラップだったのでしょう(*^^)
 若い頃にはリーダー的な存在で「頼れる姉御」だったけれど、
 何かをきっかけに挫折して気力を失ってしまった・・・そんな風情。
 そんな彼女の『メモリー』に漂っていたのは、
 「立ち上がろうとする気力」とも言うべき前向きな力で、
 初めて『メモリー』を聴いて「明日の活力」(笑)をもらった気がしました。
 そうね、、、ブランデーかな(爆)

 それにしても『キャッツ』というミュージカルは凄い。。。
 アンサンブルという「その他大勢」が存在せず、
 全てのキャラクターに名前があり存在意義がある。
 そしてそれが演じられる役者によって変化し、
 その組み合わせによって万華鏡の様に千変万化する。
 22年前に観たときには理解できなかったけれどね(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『バタフライ・エフェクト』

 みかん星人は「時間モノ」が好き。
 この『バタフライ・エフェクト』も時間を扱った映画。
 とある方法で「過去の一瞬」に戻る能力を持った主人公が、
 それを使って「今」を変えようと四苦八苦する物語ですが、
 コミカルな部分は殆ど無く、シリアス度が次第に高くなる映画。

続きを読む "『バタフライ・エフェクト』"

| | コメント (4) | トラックバック (2)

『炎のメモリアル』

 お正月ごろから予告編が流されていて、
 タイトルは最悪だけれど、ぜひ観たいと思っていた1本。
 なにしろ『バック・ドラフト』という名作もあるほどに、
 消防士を扱った映画は面白いのであります。

続きを読む "『炎のメモリアル』"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

トニー賞

 今夜、6月18日の午後7時30分から、
 NHK-BS2で『トニー賞』の授賞式が放送されます。

 みかん星人が『ライオンキング』を観ようと思ったのも、
 ニューヨークまで行って『コンタクト』を観ようと思ったのも、
 そして『ボーイ・フロム・オズ』に期待したのも、
 すべてこの授賞式をみたことがきっかけでした。

 舞台好きの人、特にミュージカルがお好きな人は、必見です。

 放送を見ての感想などは、コメントとして・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年6月15日 (水)

『スカーレット・レター』

 英語で「誘惑する」という単語を幾つご存知?
 【allure】という言葉が最も素直な言葉で、香水の名前にもなってますね。
 【entice】も悪い意味ではなく、巧みに誘い込むことらしいです。
 【tempt】となるとかなり強引なニュアンスが出てくるらしいですが、
 【lure】【decoy】【inveigle】となると「騙して悪事に誘う」なんて感じ。
 そして【seduce】となると、、、
 ともかく、英語にはこれだけニュアンスの違う「誘惑」があるのです・・・

 この映画『スカーレット・レター』がテーマにしているのは【seduce】。
 つまり男女の間における「道ならぬ事への誘惑」とその「罪と罰」。
 これは冒頭で『創世記』の一節が語られることで強く印象付けられるし、
 続く主人公のモノローグでも、また映画の中間点における、
 「誘惑を楽しむ事は好きだけれど、、、最後までは、しない」
 という会話からも明確になっていました。

続きを読む "『スカーレット・レター』"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年6月11日 (土)

『ボーイ フロム オズ』 @青山劇場

タイトルにある「オズ」とは「オーストラリア」のこと。
つい『オズの魔法使い』を連想するが、強ち外れてはいない。

ピーター アレン(Peter Allen)」というアーティストをご存知?

70年代後半から80年代にかけて活躍したシンガーソングライター。
「リタ クーリッジ」が歌って大ヒットした『Don't cry out loud』は、
邦題を『あなたしか見えない』として伊東ゆかりが歌い大ヒット。

大好きな映画『ミスター・アーサー(Arthur)'81』のテーマ曲、
『Best that you can do』(『ニューヨーク・シティー・セレナーデ』)は、
彼がその一部(有名なサビの部分)を書いていたとのことで、
これでアカデミー歌曲賞を貰っている。
この曲は「クリストファー クロス」が作ったのだと思っていたので、
ちょっとばかり驚いた(笑)

この『ミスター・アーサー』のヒロイン役が「ライザ ミネリ」だけど、
ライザとピーターは67年から70年まで夫婦だった。

元々ピーターは、
ライザの母「ジュディー ガーランド」に見出されてオーストラリアから渡米。
ジュディーと言えば『オズの魔法使い』・・・というわけで、冒頭に戻る。

そんなピーターの生涯をミュージカルにしたのが『The boy from OZ』。

元々はテレビのドキュメンタリーとして始まり、
舞台のミュージカル・ショーとなってオーストラリアで大ヒット。
ブロードウェイに進出し、2004年のトニー賞で主演男優賞を受賞。
受賞したのは「ヒュー ジャックマン」もまたオーストラリア出の俳優。
2004年のトニー賞授賞式での彼のパフォーマンスは、
少しボードビリアン入ってて面白そうな舞台という予感だった。

それが意外に早く日本に輸入され、
『ボーイ フロム オズ』として日本語で上演されている。

企画制作は「フジテレビジョン」、
協賛は「ジャックス」、
協力は「エイベックス」、
しかして実体は、主演がV6の坂本昌行くんという事で、
そう、、、ジャニーズなのだ。

ジャニーズといえば『SHOCK!』を観て良さは分かっているが、
ファンにだけ公演情報が伝わるし、ともかくチケットの入手が困難。
実は今回の公演情報も、出演者から、
「こんな舞台に出ますよぉ」とメールをもらって知った。
知らせてくれなければ危うく見逃すところだ(笑)

続きを読む "『ボーイ フロム オズ』 @青山劇場"

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005年6月 8日 (水)

『アイーダ』@京都劇場

 『マンマ・ミーア』が「好きなミュージカル」だとしたら、
 『アイーダ』は「魅了されるミュージカル」といったところ。
 2000年以上も昔の物語を構想したインスピレーション。
 奥行きのある不思議な舞台を演出したイマジネーション。
 T.ライスの手による情熱に溢れる歌詞と、E.ジョンによる完璧なスコアー。
 『アイーダ』に関しては過去にも書いているので、
 そちらをお読みいただきたい。。。TBをたどってくださいませ。

 さて、京都で見た『アイーダ』には、なんと、沢木順さんが登場していました。
 その沢木さん、、、色っぽい!
 陰謀をめぐらせる役どころなのですが、悪役としてのカリスマ性満開。
 ピラミッド・ダンスでも、その踊りは多くは無いのですが、
 ほんの少しの腕の振りで部下を統率する(ように見える)仕草が感動的。
 さらに後半、
 息子の叛乱に対する場面での「狂気」とも言える乱れかた、怒りかた。
 「ゾーザ」という悪者が、まさに舞台に存在していました。。。感服。

 「アイーダ」の濱田さんも、演技に歌に益々磨きが掛かっていました。
 ラダメスへの「抵抗」から「甘える」様子まで、実にお見事。
 特にローブの場面での「見得」は、
 「地位の重み」に負けまいとする決意に溢れていて、最高に美しかった。
 このローブの場面は私が最も好きな場面ですが、
 アンサンブルの踊りも大きく、ライスの歌詞も生かされ、完璧でした。

 阿久津君は、やはりミュージカルが似合いますねぇ。
 しかも、こういったヤンチャな役がとてもお似合い、、、シンバとかね。
 佐渡さんも、今日は、とてもお上手で、なかなか良い舞台なっていました。
 そうそう!
 「ギルバート」でお馴染みの萩原隆匡君もアンサンブルに参加。
 脇坂さんが独占しているのかと思っていた美味しい役で登場(笑)
 けど、ネコメイクしてないから、髭も生やしていて、怖かったですわ(*^-^)

 さて、実は昨晩私が『マンマ・ミーア』を観ているとき、
 我が家の福井狂さんが「福井ラダメス」期待で『アイーダ』の初日に臨んでいました。
 以下は、その彼女から聞いた、『アイーダ』初日のレポートです。。。。

続きを読む "『アイーダ』@京都劇場"

| | コメント (3) | トラックバック (4)

2005年6月 7日 (火)

『マンマ・ミーア』@大阪四季劇場

 やはり、みかん星人は、この『マンマ・ミーア』が好き。
 「興味がある」とか「面白い」、「考えさせられる」とかではなく、
 「好き」という表現がしっくりくる、ちょっと特別な感情。

 それは、10代にABBAをBGMに聴いてからもあるでしょう。
 「幸せなミュージカル」を求めてるから、という事もあります。
 なにより、この「物語」の巧さに魅了されているのも大きいし、
 「音楽よありがとう」というメッセージが本当に可愛くて愛しい。
 ともかく、みかん星人は、この『マンマ・ミーア』が好きなのです。

続きを読む "『マンマ・ミーア』@大阪四季劇場"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年6月 4日 (土)

忘れえぬ『キャッツ』を観た。

 いやはや、本当に「劇団四季」は侮りがたい。
 もちろん、一度として侮ったことなどありませんが。。。

 ようやく時間と都合が合ったので『キャッツ』を前日予約しました。
 お目当ては、もちろん「福井マンカス」、そして「キム・タイガー」。
 期待にビール腹をさらに膨らませて五反田のキャッツ・シアターへ・・・
 到着しておもむろに「キャスト表」を手に取って、、、ビックリ!
  【マンカストラップ】 芝 清道
  【ラム・タム・タガー】荒川 務
 「な!なにぃ、、、芝さんのマンカス?」
 ええ、最初は誤植だと思いましたとも(笑)

 「福井マンカス」は観たいけれど、「芝マンカス」も得がたい機会。
 しかも「武藤マンゴ」に「涼太スキンブル」なので、
 【タイガー・クリュー】のメンバーは。。。。(*^▽^*)
  (あ、上に書いたことはマニアックなので無視してください(^^;)

 さて、その「芝マンカス」ですが、、、
 「趙マンカス」を「冷静なリーダー」、
 (観てませんが)「福井マンカス」を「熱い兄貴」とするなら、
 「芝マンカス」は、これは、「面倒見のいい親父」ですかなぁ(笑)
 と言うか、私はミュージカル『キャバレー』の「MC」を連想していました。
 『キャバレー』の猥雑な空気の中で踊り子達の個性を引き出し売り物にする「MC」と、
 「芝マンカス」の生み出す空気は似ているように感じたのです。

 で、ともかくも歌が上手い!というか、ものすごーく個性的なのです。
 なにしろ「チェ」や「ユダ」ですからね、パワフルで耳に残るのです。
 微妙に心配していた「リフト」や「タップ」もなんとかこなしておられました。
 「マキャヴィティ」に持ち上げられたときは重そうでしたけれどね(*^^)
 重そう、と言えば、芝マンカスは、ちょっと、足音が気になったかな。
 猫の皆さんは、ほとんど足音を立てずに走り回るので目だったかも。
 面白かったのは「メイク」、、、
 ポスターになっていた福井さんのマンカストラップは素顔を連想しにくいですが、
 芝さんは、もう、芝清道そのままのお顔なのです。。。本当に個性が強いお方。

 さて、もう一つのお目当て、「キム・スンラ」さん。
 素晴らしいとは聞いていましたが、あんなにも素晴らしいとは。。。感動です。

 「ミュージカル」という芸術では、当然ながら、歌がとても重要です。
 ですが、「歌が上手い」だけでは満点ではない、と、みかん星人は思っています。
 必要なのは、やはり、演技力なのですね。
 しかも「歌による演技」が求められると思うのです。
 例えば、、、、
 「急いでご馳走を食べに行く」という歌ならば、
 「急いで」というニュアンスを歌の中に盛り込まなければならないのです。
 そしてこれが実に難しい!
 これを「キム・スンラ」さんは、ほぼ完璧にやり遂げていました。
 「歌い方」だけではなく、掛け声や仕草を総動員して魅了してくれました。
 ぜひ彼の「ファントム」を観たいものだと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

« 2005年5月 | トップページ | 2005年7月 »