『ポーギー&ベス』 @ オーチャードホール
ガーシュインを好きになってからずっと、
「ぜひとも観たいミュージカル(オペラ)」だったこの演目をようやく体験。
70年前に生み出されたこの『ポーギー&ベス』に衝撃や斬新は感じられない。
しかし70年前にこれを作ったガーシュインの才能には感嘆する。
70年代にウエーバーがもたらした衝撃以上だろう。
ガーシュインはクラシック(←格式という意味)の教育を受けながらも、
黒人音楽やジャズの影響を受けて取り入れた天才。
『ファンタジア2000』に取り入れられた『ラプソティー・イン・ブルー』は、
そのタイトルの通りクラシックに「ブルー・ノート・スケール」を取り入れたもの。
この『ポーギー&ベス』は、そんなガーシュインの集大成と言えるだろう。
物語はつまらなくは無いけれど、とても「面白い」とは言えない。
黒人に対する敬意を込めて作られた作品であるにも関わらず、
登場する人々(アフリカ系アメリカ人)は、平凡で、自堕落で、前向きではない。
なぜこのような物語にしたのか・・・
これでも当時としては「好意的」に見ていたのだろうか?
ともかく。。。日本ではなかなか上演されない演目で、オペラ並みの値段だけれど、
「観て損は無い」舞台だと思う。
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