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2004年1月17日 (土)

美味しんぼ 第88巻 『器対決!』

散歩で立ち寄ったコンビニで『美味しんぼ』コミック88巻を発見。
久しぶりに読んでみようと思って『ドラゴンボール』の玩具菓子と共に購入。。。530円。

相変わらずの「アジテーション」な語り口で読者を煽るのが上手い。
けど、毎回同じ「アジり方」なので飽きてしまって読まなくなっていた。
が・・・この88巻収録の『器対決!』は素晴らしかった。読んでいて、言い知れぬ感動を覚た。

確かに、日本人はとても「器」に拘る。
「美味しいもの」を食べるときは、どうしても「器」にも気を配る。
これが「日本人の遺伝子」に書き込まれた情報なのかはともかくも、
日本人は昔から「器」というものをいつも意識していた。
このエピソードでは、まず、その辺りを『万葉集』から引用してくるのだが、
ここが本当に上手いのだ。

命は、絶対に、食べたもので維持される。
食事こそが「命」の原点であり、未来の起点なのだ。
人のあらゆる活動、、、仕事も、恋愛も、快楽も、興奮も、食事に基礎が在る。
その食事を「ただ食べる」という行為に見なしていれば、
その人には「ただ生きてる」という事に過ぎない、、、とさえ、私は思う。

万葉の頃から意識されていた「食べる」という時間の意義。
それを脈々と受け継ぎながら、人々は「もっと」を求めつづけてきた。
「もっと美味しく」「もっと美しく」そして「もっと楽しく」この「もっと」を求める心は、
時に革新し、時に後退し、しかしそれでも「命」をつないで「今日」の私たちに繋がっている。

読んでいて、そんな事まで考えさせられた。

また、「料理」と「器」の関係に込められたメタファーの深さ。。。
「料理」が「器」を求め、「器」が「料理」を研鑚する。
この関係は、まさに人間同士の関係と同じなのだ。

仕事での人との関係、家族との関係、、、あるいは恋人という関係。
求めた相手に受け止められ、受け止められて向上する。

古より「器」に対して特別な意識をもっている日本人なら、
古からの教えに従い、得難い人と人との関係をもちゃんと意識したいものだ。

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